とある猛暑日

オトナシック

髪が揺れて風は止んだ
うだるような暑さの昼下がり
ぼやけてるアスファルトを
君について歩いてた

白い肌に乱反射する
鋭い太陽光がギラギラ
無口な二人はトボトボ
アテもなく歩いてた

汗かいたサイダーのボトルは
胴をつたい雫をたらした
首筋に映える雫も
君をなぞり溶けた

歩みを止め遠くを見た
立ち尽くし横顔を盗み見た
君は気づいて陽炎の中
微笑みかけた

そして
ぱっぱったりらったったったっ
気だるいステップを踏んで
ぱっぱったりらったったったっ
ゆらゆら身を任せたまま

髪が揺れた風が吹いた
日が暮れて暑さは鈍った
赤々と揺れる夕陽を背に
影が伸びた