『風の午後』
こんな風の午後は 君を見てたい
何もしたくない 君を見ていたい
あんなに暑かった夏は
少し物足りないくらいに過ぎ
ピリピリしてた街の雑踏は
おしゃんな装いではしゃぎ出す
何てことを気障に考えながら
僕はお気に入りのロッキングチェア
揺れる体 揺れるアイスコフィ
コツコツ駆け足で
ジルが2階に上がって来ると
少し後から君がトントン
洗い立ての白いシーツが香る
そんな様子を横目に見ながら
僕はお気に入りのロッキングチェア
揺れる体 揺れるアイスコフィ
君の髪がハッピー ベランダをダンス
シーツが空を隠すようにアンコール
ジルが飛び跳ねてキャン
こんな風の午後は 君を見てたい
何もしたくない 君を見ていたい
こんな風の午後は 君を見てたい
何もしたくない 君を見ていたい
乾いて透き通る青空と雲
君はジルを撫でて そっと抱き上げる
そんなこんなで呑気な僕は
一息入れて立ち上がる
空のグラスで氷が鳴り
残されたロッキングチェアが
名残惜しげに揺れている風の午後
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