「えーい、起きろー!」

 どすっっ。

「ぐおっ…」

 朝。四十数キロの物体がゼロ(以下:俺)の鳩尾を中心に墜落。現実世界へと強制ログインさせられた。

「もーっ、今日は遊びに行く日なのー!」
「げほ、げほっ…そうだったな、うん。あぁ、ミク、起きるから降りてくれ…」
「……」
「えーと、あの、ミクさん?」

 俺が起き上がろうとするも、俺の上には四十数キロで、緑色の長い髪と目をしていて、ちょっと天然で甘えん坊のボーカロイド、初音ミクが鎮座していて起き上がることができない。

「ミク、どいt」
「じゃあ……してくれたら、いいよ」
「へ?」

 突然ミクの声が小さくなった。

「するって、何を…?」

 今一度確認を取る。まあ大体予想はついているのだが。

「う…えっと、き…きす」
「……」
「ぇえっと、ば、バツ!遅く起きた罰なの!」
「…まぁ要するに、今日はミクと出かける日なのに俺が起きてこなかった、プラス俺を起こすという行為をさせたことによりパワーを微妙に消費したということに対する罰なんだな」

 ミクはこくりと頷いた。

「…最高の罰ゲームだな」

 ミクは顔を真っ赤にして俯いている。
 全く、性に合わないことやるからそうやって後悔するんだよ。だってキスだぜ。

 …少し苛めてみるか。

「…おーけー。分かった。じゃあとりあえず降りて?」
「…うん」

ミクは俺の上から降りてベッドの上に座った。

「じゃあ、罰ゲーム…始めますか」
「ふぇ?」
「ミク、顔上げて」
「ふぇぇっ、ほ、ほんとにする、の?」
「まぁ、一応。罰ゲームだし」

 俺はミクの顔をくいっと上げた。顔は真っ赤だし、目なんか合うはずがないし。めっちゃ顔が熱い。熱が伝わってくる。

 うん。なんかエロいね。でも最後までやります。それが俺(ドヤ

「ミク、恥ずかしいの?」
「だ、だって…ほんとにするなんて、おもわない…」
「だよね。俺も今自分がすごいと思ってるよ」
「じゃあ、なんで、やめないの」
「う~ん、ミクが可愛いから?」
「……」
「あれ、なんか変なこと言った?」
「…うん…い、言った」
「俺そんな変なこと言ったかな」
「ね、ねえ…も、もういいでしょ…?」
「分かった。もう終わりにしよう。じゃあ目を瞑って」
「そうしたら、終わりに、してくれる…?」
「うん。終わりにする」

 と、完全に騙されたミクは言われた通り目を瞑った。
 顔は真っ赤だし、両手なんか胸の前でぎゅってしてるし!可愛いなもう!あぁ!たまんねーー!!
 カメラカメラ…は、流石にやりすぎか、落ち着こう。

「よし、いい子だ」

 俺はミクの頭を優しく撫でてから、

「はい、これで罰ゲーム完了」

 頬に軽くキスをした。

「っ!」

 ミクはぱっと目を開いた。驚きが隠せないようだ。なんか全身震えて……ん?なんか嫌な予感がする…。

「ぜ、ゼロが、き、き…きすを、き、ふ、ひ、あ、がが…ガガ」
「しまった!やり過ぎたか!?」

 コンピューターが処理しきれなくなっている。これはやばい。

「おい、ミク!」
「が、ががが…」

 ミクの目から、光が消えた。これは落ちたな。こうなったらきちんとエラーを対処してやるしかない。

「Error,Error...Errorcode 004,OverHeat...Please CoolDown...」

 どうやらコンピュータのオーバーヒートらしい。メモリーに損傷が行く前に冷却させなければ。

「ごめんな、ミク…」

 冷凍庫にあったありったけの保冷剤をミクの顔や胸、腕に置いた。数時間後には復帰すると思う。

 俺はかなりの後悔を胸に着替え始めた。いつもより気合を込めて。ついでに財布の中身を確認した。まだ大丈夫。

 今日はミクに思いっきり楽しんでもらおう。それがせめてもの罪償いだから。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ミクとゼロの日常 1

はじめまして、3階のグロリアです。

こんな文ですが、他の方の素晴らしい作品の合間にでも読んでいただけたら幸いです!

ちなみに主人公のゼロは名前を変えたグロリアです。かなりあ荘の部屋にいないときは多分こっちの世界に来てます。多分です。

コラボの掲示板にも参加できたら全力で参加します!

閲覧数:141

投稿日:2013/06/24 22:25:23

文字数:1,606文字

カテゴリ:小説

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  • しるる

    しるる

    その他

    ばーろ!
    私にもやらせろー←?!
    ミクちゃん、もきゅもきゅにしてあげるよー←危

    さて、かなりあ荘、家具譲渡システムですけど、
    partがついているくらいですから、これは続き物でいいんですよね?w
    続き物は完結後にまとめてですので、がんばってくださいねw
    途中まで、打ち切りではいけませんよ!めっ!

    2013/06/25 18:00:02

  • 雅音宮羽を忘れないproject

    わ、元気なミクと嬉恥ずかしですね♪

    僕はどうしても自分主人公が書けないので、羨ましい限り~。

    これからも楽しませて頂きます♪

    2013/06/25 12:16:46

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