自分たちのリーダーは、宿屋が用意するシングルベッドの上に敷かれた羊毛布団のなかで『スヤスヤ〜ッ スヤスヤ〜ッ』と気持ち良さそうに眠っている。
宿屋の布団は魔のバミューダトライアングル、そこで夢を見てしまうと眠りからなかなか覚めにくいようだ。
「ミクちゃん! あさよ!。はやく起きてよ」
今回は、仲間のリンがミクを起こそうとする。起こされる側はと言うと……。
「zzz…zzz……シーラカンスのシッポに オハヨーハヨー♪」
夢みることなら めいっぱいとリンに朝問答していた。
「オハヨーハヨー♪って、ミクちゃん おもいっきり寝てるじゃん!」
リーダーがそうくるならば、リンの思考回路は即座にコマンド【はぎとる】を選択し、リーダーが眠る睡魔のバミューダトライアングル《ふとん》をすくい上げた。
布団へ手をかけてタイミングを計り、約2.2秒かかってすくい上げたのだ。
すると……!?。
「zzz……うまれたばかりの キミにオハヨーハヨー♪」
なぜかリーダーから発されるイメージ背景が、植木鉢から伸びた植物で雲の上に辿り着いていた。そこからノイズ音が入り、締めに8ビットミュージックが奏でる切ない音の情景が流れている。
「二日目から死んじゃダメだからっ! ミクちゃん、いちおう主人公なんだからねっ!」
リンはミクから布団をはぎ取ったあと、朝から天へと召してしまいそうな彼女のほほを『ペチペチッ』と優しく叩いてあげた。
「んっ! ……あっ、みんなおはよう」
ミクからへんじがあった
どうやら しかばねにならずにすんだようだ
仲間からの懸命な問いかけにより、たぶん…一命を取り止めたリーダーは元気よく目を覚ましてくれた。
「こっこれが…寝歌というものなのかい……」
朝からヒトを起こすのに労力を強いられてしまうことに対し、フーガは驚嘆している。太陽光の影響もあるが、攻略難易度が高い“朝問答”に肌がヒリヒリするほど圧倒されていた。
「フーガさん、これがミクちゃんの寝歌シリーズですよ。このヒトのお母さんは、布団を0.3秒で【はぎとり】ができる匠なので、僕たちも熟練度をあげなければなりません」
「♯※&☆〜ッ!?」
言葉にできないセリフでフーガは頭を抱えてしまう。と言うより、このミニゲーム的なシステムは何なんだと思っていた。
そして、メンバー全員が目を覚ましたところで各人、旅の再開をするために身支度するのだ。
ミクは髪型をツインテールにセットし おでこからバンダナを巻いた
リンはスイートな柄のリボンを装備した
レンはヘアゴムで うしろ髪をとめた
フーガはヘアワックスで 髪をオシャレにセットした
「なんで、あんただけヘアワックスなのよっ!」
「ぼ…ぼくには…頭用の防具がないんだ……」
仲間のうち、一人だけ頭用防具がないフーガを3人は、少しかわいそうだと思ってしまう。
G clef Link 新章突入前の朝2
次話
https://piapro.jp/t/5UE7
見てないと思いますが……
ささくれPさんへ
あなたの作る曲を10年前に初めて聴いたとき、僕は衝撃を受けました
これだけ明るい曲調なのに歌詞は真逆をいくのは、天才にしかできない技だと思いました
ピコピコサウンドで見せてくれる貴方のセカイ感は、本当にリスペクトしてしまいます
これはマネできないと嫉妬してしまうほどです
これからも素晴らしいセカイ感を聴かせてください
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