夕暮れ響く ひぐらしの声 夏草の杜 波打つ緑
こっちへおいでと 呼びかける声 葉陰の向こう 手招きをする

足下に散る 白く長い枝 乾いた音立て ポキリと折れる
背丈を越えて 伸びる茅の群れ 根元転がる 白い塊

追い掛ける声 伸びてくる影 何処まで逃げても 夏草の檻
捕まらぬよう 振り返らぬよう 二度と出られない 夏草の杜

黄昏時に 迷い込む杜 夏草茂る 緑の迷宮
こっちへおいでと 呼びかける声 葉陰の隙間 紅い瞳が覗く

手足切り裂く 若草の刃 双子の子供 手を繋ぎ逃げる
追い掛ける影 見えぬその姿 夕陽に輝る 鈍色の爪

追い掛ける声 伸びてくる影 何処まで逃げても 夏草の檻
捕まらぬよう 振り返らぬよう 二度と出られない 夏草の杜

捕まらぬよう 振り返らぬよう 何処まで逃げても 夏草の檻
捕まえられた 哀れな双子 紅に染まる 夏草の杜





ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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夏草の杜

夏の夕暮れ、茅の茂る杜から優しく呼ぶ声がする。
誘われる様に踏み込んだ杜の中に、幾つも転がる白い骨。
手を繋いで逃げ出した双子の後ろから、恐ろしい声が追い掛けて来る。
茅の葉で、手足を切られながら走っても、出口が見つからない。
逃げて逃げて、でも捕まってしまった双子は・・・

夏の夕暮れに起きた、開かずの杜での出来事


10/30.追記
歌詞の一部を変更しました。




閲覧数:279

投稿日:2011/10/31 15:22:09

文字数:384文字

カテゴリ:歌詞

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