GALLOWS BELL
昨日私は、愛する人に殺されました。
最後の晩、私たちは普段通りに過ごし、
明日もこんな日々でいるんだと思っていました。
しかし、それは違ったのです。
彼は重く深く、とても深刻な悩みを抱いていました。
それがどんなことだったのかは、私には分かりません。
その結果、私は彼に殺されてしまったのです。
でも悲しくはありません、
苦しくもありません
私は、彼にこうしてもらいたかったから
***
しかし、彼は自分のしたことを深く反省し、後悔ばかりしていました
幽霊になった私は
閉じ込められた彼の部屋に
形の無い姿のまま、これが最後の挨拶になるだろうと覚悟を決めて彼を訪ねました
彼は部屋の隅に座り込み
死んでる目で かろうじて息をしていました、
きっと彼に私の言葉は通じないと思う。
なにも伝わらないと思う、だけど
私は彼に私の想いを伝えたかった...
『 泣かないで 私は
あなたにこうされたいと望んでたわ
後悔しないで、 すぐに会えるから
大丈夫よ。 貴方はきっと
狂ってなんかないと思うわ
ちょっとだけ 驚いた・・・
そう、ただそれだけ。 』
聞こえてないはずの声は
彼に聞えているような気がしました。
彼は涙を止めて
目に力が入り 精一杯息をしました。
そして彼は自分のしわくちゃな手をみて
顔を一瞬歪ませましたが
すぐにもとにもどして
まるで私が見えているかのように
口を動かして
私にこういいました
「 ねぇ、 この手はね
君の血でふやけちゃって
もう元にはもどらないんだ
だけど... もう悔やまないよ
だって、 すぐに会えるから
でも・・・
思い出すよ
泣くよりずっと、ずっと
思い出せないことに 怯えているんだ
僕が死ぬことに
後悔はないよ 迷いもない。
ただ・・・ 少しだけ、怖いけど 」
私は思わず、彼に抱きつきました
触れないけれど、この人がとても愛しい
こみ上げてくる暖かい感情は
私をコントロールできなかった
大丈夫、私がいるじゃない。
ほら貴方の隣にいる。
私に気付いて?背中に手を回して?
今すぐ会いたいわ。貴方に触れたい
今になって 貴方との記憶が
全部全部よみがえってくるのよ?
暖かい感情とともに
形のない自分に悲しみを抱き、
頬に涙が伝った
しかし身体は待ってくれない。
どんどん体は軽くなってゆき、
宙に浮いてゆく
もう少し、もう少しだけ・・・
私は彼に最後の言葉を残しました
『 思い出して... 私の言葉を
そうすれば すぐに会えるから・・・ 』
***
彼は今 最期の瞬間
震える心身と引き換えに
思い出します 彼女の言葉を
今 今...
祝福の鐘がこの町に響き渡り、
彼は息を飲みます
彼にもう残すものはありません
最期に、彼女の言葉を思い出すことができたから
飲んだ息を吐き、笑って 彼はこういいました。
「 今、 会いにいく 」
GALLOWS BELL
GALLOWS BELLの小説を書かせていただきました!
なかなか表現するのがむずかしかったのですが・・・
彼女の方が「ミク」という設定は特にありません。
ただ、愛するもの同士の、彼女と彼です
もう歌詞事態が小説向きだなと思い
歌詞をそのまま使わせていただいているところが
沢山あります><
彼の悩みがなんだったのか・・・
二人になにがあったのか・・・
彼女が死ぬ前の二人の様子などは
詳しく書く事ができませんでしたが
楽しんでいただけたら幸いです^^
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