砲火の鳴り止まぬ戦闘 砕け割れゆく大地
星の降る夜に染められた聖堂で 僕は光と出会った


落陽の白夜に浮かぶ たまねぎ頭の遠いシルエット
空には鉄の鳥の舞う逢魔が時
茨の古塔にいるのは誰?
真昼にしか魔法の使えないヴァシリーサ

玻璃(ガラス)の麗しき白鳥の羽は 
いつしか時代を焼いた灰に塗れ消えて
それでもそれは狼にとって
初めて出会う無垢の輝きだったのです。

鈴のついた籠に閉じ込められたお姫様
悲しい目をしている
黒い宇宙(そら)の瞳もこの白夜に染めてしまうくらいなら
ああ、いっそ君をさらって

流星きらきら落ちてく夏の夜の小さな物語
乱世で花開く御伽話
月光ふわふわ舞う夢で二人手を繋ぎ 君と
心うきうき踊る逃避行


荒城を照らす陽炎は 虞美人草のような紅(あか)色
たとえ黄金の時が禁断の果実でも
命より重い羽根を手にしたら
もう勇士は追わずにはいられないんだ

君がいれば鉄の鳥もカモメに
焼夷弾は王宮の祝祭の花火に見えるだろう

カエルの仮衣(かりぎぬ)をかぶせられたお姫様
その笑みは何を隠す
かりそめの昼が途切れその瞳に映るのは星の色
今は手の届かない希望

「今度は 手放したくない」

ポラリスくるくる回るうたかた世紀末の民話(ブィリーナ)
醜い鳥も時が来れば白く
玻璃(ガラス)のきらきら光る靴で二人空を舞い 踊ろう
ああでも今夜もまた時間切れ


分かってる、所詮は月と太陽の恋
朝が来れば離れゆく運命さ
クリュティ、クリュティ、笑ってよ 歌っておくれよ
その瞳見つめて砲火に紛れさせて
ああ、君が好きだと 叫べたらいいのにな!

蛍火はらはらこぼれてくはかない真夏の夜の夢
でも勇士は嘘はつかないよ
きっと約束 この夜が 砲火の祭が明けたら 君に
両手に余るぐらいの ひまわりの花束をあげる


まごころの玉杓 愛の泉 北の七つ星の空の井戸
君の優しさがいつかこの国を潤せば
アルマスの盾は光の導(しるべ) 真ん中に二つ、君と僕
いつか叶いますようにと こっそり願いかけた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

アストラル・カセドラル

――――革命志士の恋。

戦火の中でも、はかないロマンスは花開く。しかしそれはあまりにも悲しい、カタストロフを予定した物語で…。

「Hello, world」から「トリコロール・トライアンフ」まで続く「革命」シリーズ第五弾。だんだんと内戦の相を呈してきた帝都と、革命側の切り札となるキーパーソンとの出会い、でしょうか。

これが栄えある(?)ピアプロ80作目。この後もまだしばらく続きますが、このままノリに乗って全部発表できるか!?

閲覧数:129

投稿日:2013/07/28 22:32:10

文字数:855文字

カテゴリ:歌詞

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