シンキング/鏡音リン

BPM:223

もう何秒ここでこうしているんだっけ、
曇り空を眺めて、
ぼやけた視界で鳥が喚いていて、
何も見えなくなった。
頭の中を渦巻いている、
あれとこれが混ざって、融けて、
有象と無象が、わたしとあのこが今、ほら、
綯い交ぜになっていくんだ。

もう助けなんか来ないんだよ、
ってわたしの背中が哭くから、
ずっと引かれている後ろ髪が、
目を逸らしてしまえ、と告げた。
何とかなるさと嘯いてみる、
されど晴れはしないと見えて、
冷えた末端に知られぬように、
肺いっぱいに空気を吸い込んだんだ。

淘汰した欺瞞の想が、膠化した不安の燿が、
焦げた体に射して、わたしを連れて行くんだ。

浮かんでいる。ただ、
浮かんでいる。それでも未だ、
助けは来ない、まま。


もう何分ここでこうしているんだっけ、
澱む空が泣いて、
暈けた脳内には塵芥が混じった様で、
何も言えなくなった。
助けなど無くたっていいやって、
どこかで奇跡に縋るから、
冷えた心臓に絡み付いた視線は、
静かに、嗤っていた。

沈んでいる。

わたしだけ みないふり
たすけてよ のばしてよ
わたしだけ いないのに
きえないで みえないで
このこえが とどくなら
こわしてよ ころしてよ
あなただけ あなただけ
あなただけ わすれないで

歪んでいく。

水面に浮かんだ、小さくて綺麗で、
今に朽ちていく花の名前が解らないの。
死にたくない、死にたくない、
死にたくない、死にたくない、
死にたくない、しにたくないの、まだ。

気付いている?
ねえ、

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

シンキング_歌詞

歌詞です

閲覧数:73

投稿日:2023/09/05 17:42:13

文字数:672文字

カテゴリ:歌詞

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