大切なものを亡くしても
涙は流さずに
輝くこの地を踏みしめて
私は微笑む...


心安らぐ巨大な森
咲き誇る花 凛々しい大木
毎日歩いているから
見飽きてくる 原理

守護する者 その役割
育たぬものは育たないだけ
それなのに任された宿命
嗚呼 我にご加護を…と祈る

運命だけに繋がれて
私は考える
いっそ小さな虫であったら
マシかもしれないと...


獣にさえ怯える神の元に
捨て子の少年が現れる
光の無い大きな瞳
神は哀れに思う

今思えば それは運命で
宿命でもあったかもしれない
少年はすくすくと育ち
強く美しい青年となる

臆病な私は恋をする
気持ちは伝えずに
その目を記憶に焼き付けて
私は微笑む...


心優しきその宿命
神に愛された青年は神を愛する
森に馴染み 知らぬ戦争の裏
やがて月日は刻々…


それはあっという間に
終わる出来事である
彼ばかりを頼らなければ
運命は変わっていたのに
私を守った彼は森で
恐ろしい魔物を倒す
傷付いたその身体は土の上
静かに眠る

恋する神の瞳にうつった
赤く清いその血は大地に
悲しむ神の涙と滲む
まるで死んだみたいね―― 私の 愛した人(ハナ)


守護神と認められた青年
守護神として目覚める女神
二人の消えることのない愛は森の中
白き花を咲かせ 伝説(ハタケ)と残る

大切なものを亡くしても
涙は流さずに
輝くこの地を踏みしめて
私は微笑む...

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1厘め-muguet-

Bourgeon registreシリーズその2。
スズランの話。

閲覧数:59

投稿日:2012/08/27 12:54:05

文字数:610文字

カテゴリ:歌詞

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