僕はいつもの朝を迎える
汚れた鞄に教科書詰めて
慌ててぶつけた目覚まし時計
「しっかりしろ」と鳴り続ける

歯磨粉味のトーストかじって
トースト味のコーヒー飲み込む
こんな散々な出だしもいいね
一日はまだ始まったばかり

今日の景色を積み重ねれば
いつもの朝も違った朝に

変わるよ
きっとね
そうだな
例えば

あの子は何を思っているだろう
ふと動かした足が止まった

目が合う
「おはよう」
「おはよう」
目が合う

止まっていた足を動かす
私は何をしていたのだっけ？

何だろ？
えっとね
これかな？
どれだろ？

今日の景色を切り取ってみても
一つ一つが当たり前の朝

毎朝みそ汁ごはんとおかず
おかずはおまけで主張が少ない
特徴も無いこんな朝だと
一日がとても長く感じる

「まだ大丈夫」とボタンを押して
朝の門番と二度寝をしよう
明日の仕度は今日の隣に
私はまだ夢の中にいる