夏空の向こう側にかみなり雲が覗いてる
八月 影法師が伸びてさんざめく夕暮れに
指先をからめたら鼓動が徐々に合わさっていく
そんな気がしたんだ 止まぬ蝉時雨

金木犀の香水が頭のうらに焼きついて
忘れることもできず君の面影を探した
徒然 打ち破ったこの日々をずっと重ねていたいと願った
それは希望でした

煩悩も不安も罪もさらって さらってよ
本能も何もかもそのまま

鍵を開け解き放った心の奥を見透かして
さなぎにもなれやしない未熟な僕を救ってくれ
もう二度と戻れないと
蓋した過去の姿が邪魔をしているようだ

僕は完全な恋をしてしまった
世界がくらむくらいいとしくて目を塞いだ
でも酔いはまだ醒めきらなくて
だから奪い去って 奪い去って 奪い去ってよ すべてを
どんな失敗だって君と笑いあえるように

怯えていた 僕は一人 暗い闇で迷っていた
遠くまで見ようとしてもそのための術がなくて
「どうすりゃいい?」その声すら誰の耳にも届かぬ
孤独の海で舟を漕ぐ

静かで波風すら立たぬ水面を見つめて
いつからか世界からは色彩が落ちてしまっていた
「もういいか」と諦めたその時
不意に近づくサイレンの音に僕は気づいた

「ここにいる」と叫んだその声が
無限色の羽に変わった

単純な存在なんだ僕ら
辛いものを背負いこんで一人泣いていた
でもそれだけじゃこらえきれなくて
だから奪い去って 奪い去って 奪い去ってよ すべてを
酸いも甘いもみんな君と分かちあえるように

虹の翼から鳴る羽音が
五線譜を描いて飛びだす

正解のない道を行く
迷宮のような未来だって手をつなげば
きっと光が導いてくれるはずさ
だから奪い去って 奪い去って 奪い去ってよ すべてを
ねぇ透明な僕を君色に染め上げて

僕は完全な恋をしてしまった
世界がくらむくらいいとしくて目を塞いだ
でも酔いはまだ醒めきらなくて
だから奪い去って 奪い去って 奪い去ってよ すべてを
どんな失敗だって君と笑いあえるように

ひとりでに音を立てた木々が揺らぐ
その影が君の着た真白な服の上で踊るさまを見て
このまま時が止まり永久を過ごせればいいのにと
ふと思った

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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パーフェクト・スチール

閲覧数:1,132

投稿日:2020/12/09 19:27:23

文字数:906文字

カテゴリ:歌詞

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