一枚のポストカードに綴り始めた僕らの思い出
書き連ねていけばそのうち忘れられるような気がして
虫眼鏡が欲しくなるほど小さな文字で埋められるスペース
あぁなんだ、意外にも思い出とやらは数が多いものだ
終わった恋の記憶を
ひとり噛み締めながら
走らせたペンが紡ぐ
ポストカード・レター
誰に宛てたものでも
まして君に宛てたものでもないけど
今はただ、思い馳せていたい、そんな
ポストカード・レター
さよならまでようやく書き終えて、白から黒へ変わったポストカード
指先が痺れるほど書き続けて、気が付けば宛名を書くとこもない
こんなにたくさんの思い出を君と作ってきたんだ
痺れた指先でそっとなぞる甘くて苦いラブレター
恋しさも愛しさも
消えてなんかなかったと
突き付けられて戸惑う
ポストカード・レター
宛名さえ書けないけど
まして届けることもできないけど
できるなら君にと願う、そんな
ポストカード・レター
大切な恋の記憶
詰め込んだラブレター
決して届かない、だけど
君に宛てて
ポストカード・レター
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