A
あてもなく踏み出したその足を
僕はどこへ向けるつもりなのか
わからないけどただ確かなのは
狭い檻から出たかったってこと
A
友達と遊ぶって嘘ついて
覚えのある道ばかりを進む
それはきっと心のどこかでは
迷子になるのが怖かったから
B
それでも町を抜け出して
知る人の無い空の下
コツコツ貯めた小遣いを手に
胸をふくらませて
S
日が暮れてゆく景色
眺めながらどこへ行く
今の僕は自由に
どんな遠くだって行けるさ
A
夜道の一人歩きはキケンと
さすがにわかる僕は踏み入れた
家よりも狭い個室だけれど
何ひとつ縛りがないネットカフェ
B
正直者の僕だから
「家出をした」とメールして
すぐに電源を切ったなら
自由の始まりだ
S
ダラダラと過ごしたら
その日なんて足早に
去ってゆくよ そしたら
明日がまたやってくるだけ
C
この世は実に残酷です
あらゆる犯罪に溢れてます
我に返り 思い直し
家は悪魔から護るための
結界だと気付いた
S
三日目の星の夜
「明日帰る」とメールした
すぐに届く返事は
「明日のごはん、シチューにするね」
僕が好きな南瓜入りかな
家出してみたけれど
付点8分+16分音符 みたいにリズミカルな感じをイメージしています。
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