銀河に投げた
輪のなかを
静かにくぐる
ひかりの目
掬うみたいに
見透かして
呼吸の震える速度
睫毛の揺らめく影と
忘れなかった思い
わたしの手を引いて
約束へ導く、さかな
暗がりの国で生まれたのに
あなたは綺麗でいる
浮かべたままの
泡と沫
言葉の砕ける速度
眸に飛び込むことも
本当は知っていたの
永い時間をかけ
錆びてくずれてゆく、鍵を
大切にしていたはずなのに
わたしは泳げている
目蓋の重なる速度
呼吸の震える速度
小指の繋がる速度
言葉の砕ける速度
わたしの手を引いて
約束へ導く、さかな
暗がりの国で生まれたのに
あなたは綺麗でいる
綺麗でいる
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