暗黒の雲渦巻く　それはそれは不気味な国
一振りの剣を抱えた　小さな少年の話

世界は無慈悲に淡々と　小さな少年を一人にした
絶望の狭間で混沌と　小さな少年は旅をすることを決めました

花びら可憐に舞う　それはそれは美しい国
一台の檻に囚われた　小さな少女の話

美しい外の世界を見ながら　少女は苦痛に顔をゆがめる
ここから出たいよと願うと　刹那目に映る少年

世界は無邪気に淡々と　少年と少女を出合わせた
絶望の狭間で着々と　二人の時が重なり静かに動き出した

幸せは悠久には続かない運命(さだめ)
二人を引き裂く陰謀
その小さな手ではどうすることも…

手を伸ばす少年の先　横たわる華奢な身体
頬流れる一筋の涙が

世界は無暗に淡々と　再び少年を一人にした
拭えない絶望に混沌と　小さな少年はもう二度と光を映さない

誰かの少年(駒)の話