扉の鍵は簡素で
ひとつは君の手を擦り抜けて
床にゆっくりと叩き付けられる
欠けた破片、宙を舞わず落ちる
緩い呼吸を繰り返して
眩む涙腺が灯りを消して
窓のカーテンが弱く揺らいだ
冷たい風、横断して還らない
紡ぐ言葉は
もうそろそろ要らないだろう
繋いだ手と手も
そっと解いてしまえば
僕ら単純に絶頂に逝くだけ
(シーツの沁みすら愛しくて)
僕ら簡単に絶頂に逝くだけ
(思わず口付け香りを飲んだ)
僕ら単純に絶頂に逝くだけ
(笑った君の白い頬に)
僕ら簡単に絶頂に逝くだけ
(添えた舌で涙を拭った)
気付かないフリで誤魔化す
愛のない聖なる行為
夜は正しく更けて
狂った針と針は示して
終わらないはずだと信じ切っている
君の偽善、笑顔は絶えず響く
解けない魔法を望んで
硝子の靴は履かないままで
無理矢理壊してしまえばいいさ
答え合わせ、正解は探さないまま
紡ぐ言葉は
もうそろそろ意味無いだろう
開いた身体に
そっと忍び込んだら
僕ら単純に絶頂に逝くだけ
(細い足首片手で掴み)
僕ら簡単に絶頂に逝くだけ
(這う指先で輪郭をなぞる)
僕ら単純に絶頂に逝くだけ
(くすぐったい、なんておどけてみせて)
僕ら簡単に絶頂に逝くだけ
(吐息に混ざる甘い感じ)
傷付かないナイフで遊ぶ
愛のない聖なる行為
嘘なんて
言わなくていいよ
本当なんて
求めてないよ
一夜だけの口付けで
十分だろうって口裏合わせ
だって
僕ら単純に絶頂に逝くだけ
(深くまで愛する真似事で)
僕ら簡単に絶頂に逝くだけ
(細めた目で僕を見ないで)
僕ら単純に絶頂に逝くだけ
(天井に投げた寂しさで以って)
僕ら簡単に絶頂に逝くだけ
(脳内から名前が抜けていく)
僕ら単純に絶頂に逝くだけ
(明日の朝には他人さ)
僕ら簡単に絶頂に逝くだけ
(明日の朝には他人さ)
僕ら単純に絶頂に逝くだけ
(明日の朝には他人さ)
僕ら簡単に絶頂に逝くだけ
(明日の朝には他人さ)
気付かないフリで誤魔化す
アイのない聖なる行為
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