※注意!
この作品はタイトル通りマチゲリータPの「暗い森のサーカス」の解釈もとい妄想小説です。あと某有名PVにも影響を受けております。
出来るだけ原曲に忠実にと思ったのですが如何せん妄想なので主人公がGUMIだったり座長が2人いたりカップリング要素が多数あったりと勝手な独自設定のオンパレードとなっています。
よって原曲のイメージを壊されたくない方、ガクメイなどが苦手だなって方はリターン推奨です。
おkな方はそのままスクロールしていただければ。
マチゲリータPに敬意を表して。
♪~ ♪ ~♪ ♪♪ ~
【勝手に妄想】暗い森のサーカス【自重できなかったよ】第四幕
ああ、私たちはいつからこんな風になってしまったのだろう。
木目調の家具で整えられた部屋の、これまた木目調の机の前に座ったメイコは、新しいサーカスの構想を練っていた。しかし紙の上に乗せられた黒の轍は最初こそ意味を成したラインを描いていたものの、尻尾のほうはまるで蛇がのたうち回ったかのようで、最後は黒い水溜りと化している。メイコにとって長い間続けてきた非日常とも言える生活は、例えるなら苦々しい、けれども抜け出すことのできない麻薬であり、妙齢のメイコの、まだ若いはずの体に不釣合いな老いを感じさせていた。
ああ、私たちは一体、いつからこんな関係になってしまったのかしら。紙の上、もとい記憶の中の光景を見つめながらそう自問して、そんなこと、とっくの昔に答えは出てるのに、とメイコは静かに自嘲した。しかし、この疲れきった心身では自問しなければうまく思考がまとまらない。美しく歪んだ唇が、悲しいほどただ紅かった。
私たちは、とても仲の良い夫婦だった。大学で研究に耽る夫は毎日が忙しく、休日などを一緒に過ごす時間はなかなか取れなかったが、夜にはちゃんと家に帰ってきてくれた。寂しく思わない日もないわけじゃなかったけれど、何より会話は耐えることがなかったし、どんなに忙しくても夕食だけはいつも共にしていた。
例え子宝に恵まれなくても、私はそれだけで幸せだった。私のちょっとしょっぱかったり、ときには料理酒を入れすぎてしまった手料理を、口にしてはいやな顔ひとつせず、ただ、美味しいよ、と微笑んでいてくれたのだから。優しい夫が大好きだった。
ある冬の晩、大学から帰ってきた夫はいつになく上機嫌だった。
「何か良いことでもあったの?」
雪を被ったコートを受け取ってそう訊くと、夫はよくぞ訊いてくれたといった風で、これから起こるんだよ、とその切れ長の目を細めて笑った。
長年研究していた生体理論についてのレポートがやっとまとまり、学会で発表することになったというのだ。
「もう、もっと早く言ってくれればごちそう用意したのに」
「メイコは気が早いな」
くっくと堪えるようにして夫は笑う。
「まだ発表が決まっただけだからね。両手を挙げて喜べるのはもっと先だよ」
もっともそれは明日かもしれないけどね、と付け足した夫の顔はすでに緩みに緩みきっていて、とても人のことは言えないわね、なんて思わずくすりと笑ってしまった。
夕食の席に着いた夫は、久しぶりに良い塩梅に味付けのできた料理に手を伸ばしながら、もしこの研究が認められれば世界が変わるぞ、と、テーブルに身を乗り出すようにして力説する。本当に嬉しそうに話す夫はとてもきらきらと輝いていて、とても愛しく、微笑ましかった。こんな時間がずっと続けばいいのにとすら思っていた。
覚めない悪夢が、足音を忍ばせるようにして、もうすぐそこまで迫っていることも知らずに。
翌日の早朝、すっかり身支度を済ませ少し緊張気味に見える夫に帽子を手渡すと、夫は神妙な面持ちで、行ってくる、と少し高い位置で括った髪型を崩さないようにして帽子を被った。
夫の硬い横顔に、しょうがないわね、とちょっとだけ背伸びをする。軽く頬に触れて離れると、夫は目を丸くしてこちらを見た。
「大丈夫、きっとうまくいくわ」
久しぶりにいってらっしゃいのキスをした。うまく微笑んだつもりだったのだけど、あんまり久しかったものだから、恥ずかしくなってしまって下を見つめることしかできない。見つめた先の夫の革靴が光の角度を変えたと思うと、ふわり、と優しい圧力に体を包まれていた。
「ありがとう、メイコ」
見上げれば、すぐそこには極上の笑みの夫。緊張をすべて取り去ることはできなくても、ちょっとでもほぐせたのなら、それでいい。
玄関を出ればすでに馬車が待ち受けていた。乗り込もうとした夫はふと思い出したかのように、こちらを振り返る。
「シチューがいいな」
「え?」
「帰ってきたら、メイコの作ったシチューが食べたい」
突然の申し出に口が動かなかった。シチューは私がいちばん苦手とするメニューだ。何度やっても野菜と牛乳をうまく混ぜ合わせることができず、なんともいえないしゃばしゃばとした、あまりにも水っぽい牛乳スープになってしまうのがオチなのだ。そのためここのところは作ることもしなくなっていたのだが。
「いや、なんてことはないんだけど、学会が終わったあとの興奮を落ち着かせるのにいいかな、なんてね」
笑いながらそう言ってのけた夫は、しかしその顔が少し照れくさそうに赤らんでいることを知って、私はその真意を悟った。
「もう!とっとと行ってくださいな!」
「ごめんごめん、行ってくるよ」
今晩楽しみにしてるからね、なんて言わなくても良いことを言い残して夫は出かけていった。
きっと、今晩は楽しい夕食になるだろう。もちろんシチューがうまくいけばの話だが。いや、夫のことだからそんなことはきっと気にしないのだろうけど、それでもやはり、せっかく作るのなら美味しくしたい。
そう心に決めると、美味しいシチューの作り方をよく心得ている友達のところへ伺う準備を始めることにした。
【勝手に妄想】暗い森のサーカス【自重できなかったよ】第四幕
ついに収拾がつかなくなってきたよwahooooo!生きてますよ、にゃんこです。
復活とか言いながらも前の投稿からだいぶ時間が立ってしまって申し訳ないです。ちょっとしたスランプに陥ってしまって^^;
何度書き直してもいい表現が浮かばないというかなんというか。ただの説明文になってしまってまさにorzな状態でしたww
そしてめーちゃんのお話、一話にまとめるつもりが収まりきれずorz
いつのまにかめーちゃんへの愛で文字数が見えなくなっていました。愛って怖い。
というわけで次幕に続きます。この調子だと何話で終わるかわからなくなってきたぞ!果たしてハロウィンには間に合うのか!?…死亡フラグ決定ですね、はい。
それではここまで読んでくださってありがとうございました!
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