最近、悩みがある。
ちっちゃいと言えばそこまでなのかもしれないが、個人的にはかなり大きい悩みだ。
それは…。

「めーくぅぅぅぅぅん!!」

そう、コイツだ。
最近、カイコが妙になつっこくついてくる。
それどころか、突進してくるから、痛いのなんの。実は、カイコのせいで、最近あざが増えてたりする。

「めーくんどこ行くの?」
「別に…。」
「私もついてくー!」
「今日もかっ!?」

こうやって毎日どこへ行くにもついてくる。まともに買い物にも行けない。
挙句の果てには、

「だって、だって…。」
「何?」
「『めーくん成分』が足りないんだもんっ!」
「……。」

意味不明すぎて、何も言えない。お前は何がしたいんだ。
っていうか、

「『めーくん成分』、って何なの?」

自分で言ってて、かなり恥ずかしい。
するとカイコは、

「……。」
「…いや、なんでそこで黙る?」
「………………。」

要するに、考えてないのか…。
俺は、小さくため息をつくと、歩きだそうとした。すると、妙に腰が重いことに気づく。まぁ、大体なんだかは分かるけど。
後ろを振り向けば、案の定カイコがしがみついていた。

「…どうして置いていこうとするの。ついてくって言ったじゃーんっ!!」
「いや、えと…。」

言い訳が思い浮かばない…。
…俺の負けか………。
とりあえず、しがみついていたカイコをはがして、カイコに降参を宣言した。

「…買い物行くだけだぞ?」
「うんっ!」
「アイスは買わないからな」
「えー」

本音出てるぞ。本当は、アイスが欲しいだけだろ。
なんで素直に『アイスが欲しい』と言えないのか…。

「いーじゃん。ついでなんだし」
「ちょっ、ちょっと待て。なんかおかしいぞ。おまえ、俺について来たいだけなのか?それとも、アイスが欲しいのか!?」
「めーくんと一緒にいたいのッ!」

びっくりした。こいつの口から、こんな言葉が出るとは。
これも、『めーくん成分』のせいなのか?
そんなことをぐるぐる考えているうちに、カイコは小さく、しかしハッキリと、こう言った。

「つれてってくれないと、夜襲うぞ」

顔が青ざめた。コイツが言うからには本当だ。
カイコは基本、嘘はつかない。こういったネタは分からないが。
それでも、もし本当に襲われたら、俺の人生は今日で終了する。
それだけは本当に勘弁してくれ。

「…分かったよ。なんのアイスがいいんだ?」
「ほんとっ!?」

カイコの目が、一瞬にして輝きを増した。どんだけアイスが欲しかったんだ。
カイコは、どのアイスがいいか、まだ店にすら入っていないのに悩んでいる。
すると、ふと思い出したように、俺にまたしがみつてきた。

「めーくん、」
「…なに?」
「めーくん、大好き!」

コイツは…。

素でこんな事言われると、こっちも対応に困る。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

MEITOの悩み

はじめまして。
初めてがこんなって、どうなんでしょうか…。

読んでくださった方、ありがとうございますっ!

閲覧数:356

投稿日:2011/03/09 15:36:57

文字数:1,187文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

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  • あおつばめ

    あおつばめ

    ご意見・ご感想

    メイトに甘えてるカイコの姿が可愛くて癒されました!

    2011/03/16 00:38:12

    • honey_09

      honey_09

      青傘様

      はじめまして。
      感想、ありがとうございます!
      初めてだったので不安だったのですが、褒めていただけて嬉しいです!

      また別の作品が書けたら、そちらも読んでいただけると幸いです♪

      2011/03/16 09:03:49

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