枯れた花を溶かした
紅い海に沈む舟
錆びた鉄が横たわる
水の底で聞く唄

それは冷たい春の日
草で編んだ輪をはめて
ずっとそばにいるから
はにかんだ頬が近づいた

存在という重さはそっと
水草で傷つけた 指さきの孤独
誰も知ることなく口づける
私の疵あとみたいな 古いゆめ


紅い花を浮かべた
海に沈む両の足
錆びた鉄を抱きしめて
水の底で聞く唄

それはやさしい春の陽
草で編んだ輪をかける
表情のないあなた
白い頬を光が照らした

愛情はつねに慢性的な
満ち引きを繰り返す さざ波の憎悪
誰も知ることなく進行する
あなたの綻びみたいな 暗いゆめ

存在という大きさはきっと
地上から見あげた 星屑の記憶
誰にもみられずに口づけた
二人の約束みたいな 弱い声


枯れた花を溶かした
紅い海に沈む舟
水の底で揺れている
遠い思い出の唄

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

花の海

色あせた感じを目指して。

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投稿日:2011/08/03 22:19:30

文字数:371文字

カテゴリ:歌詞

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