夜を眠らせて　　　ver1.01



雨に濡れたように　ひたひたと夜の匂い
引きずってるのは思い出か、重い足か

ああ　月の光に揺れる木立も
窓に映った　踊る黒い影も
また　君じゃなかった
まだ　君には会えない

最後に交わした　言葉とまなざしが
今でもこの胸燻って　世界を焦がしてく

教えてよ誰か　惨めな僕に
覚めない夢の　終わらせ方があるなら　どうか


海の底のように　ゆらゆらと彷徨いゆく
纏わりつくのは面影か、重い影か

ああ　どこにもいない君のかけらを
どこにいたって　捜してしまうから
また　光が滲んだ
まだ　痛みは消えない

いくつも残った　些細な約束が
何度もこの胸突き刺して　世界を壊してく

教えてよ誰か　無様な僕に
明けない夜の　眠らせ方があるなら　どうか



----- 以下、ひらがな表記　-----



あめにぬれたよおに　ひたひたとよるのにおい
ひきずってるのわ　おもいでか　おもいあしか

ああ　つきのひかりに　ゆれるこだちも
まどにうつった　おどるくろいかげも
また　きみじゃなかった
まだ　きみにわあえない

さいごにかわした　ことばとまなざしが
いまでも　このむね　くすぶって
せかいをこがしてく

おしえてよだれか　みじめなぼくに
さめないゆめの　おわらせかたがあるなら　どおか


うみのそこのよおに　ゆらゆらとさまよいゆく
まとわりつくのわ　おもかげか　おもいかげか

ああ　どこにもいない　きみのかけらを
どこにいたって　さがしてしまうから
また　ひかりがにじんだ
まだ　いたみわきえない

いくつものこった　ささいなやくそくが
なんども　このむね　つきさして
せかいをこわしてく

おしえてよだれか　ぶざまなぼくに
あけないよるの　ねむらせかたがあるなら　どおか