何も無い部屋の真ん中
オルゴールの音が響いてる
見かけだけ綺麗に飾り付けられた
天使のいない楽園に独りぼっち
期待だけ肥大して裏切られた
爪も剥がれて目も見えない
許す事に慣れ過ぎて
許されてる事にも気付かない
伽藍堂のこころを埋めてくれないか?
私を見つけてくれないか?
自分の居場所を奪われて
見せびらかされてる
見世物の様に。
溶け合って
鎔け合って
熔け合って
解け合って
融け合って
繰り返される日常に隔離した
汚いこころを洗ってくれよ
満たされない言葉に浸かって
何時までも底に落ちるんだろう
光の澱に包まれて
孤独な唄を歌っている
血塗れの指先で描いた
私だけが知ってる宝物
誰かに見つけて貰いたいのに
本当は見つかる事を怖がって
濾過された綺麗な言葉だけが
この耳に入って来れば良いのに
それが出来ないのは全て
自分を取り巻く環境の所為
知らなければ此処は楽園だ
分からなければ此処は楽園だ
無知でいるのが幸福だ
伽藍堂のこころで幸せだ
それなのに言葉が出ないのは
涙が綺麗に見えないから。
知識を得れば得るほどに
何か大切な物が消える
それが怖いから逃げたんだ。
天使のいない楽園に独りぼっち。
「自分でいる事がどれだけ幸せな事か、
きっと誰にも分からないんだ。
此処にいれば全てが濾過されて綺麗だよ。
此処が私の楽園だ。
私だけが知ってる唯一の楽園だ。
こころの汚れも醜い手足も
外の世界の事も産まれた日の事も
何も思い出さなくて良い。
嗚呼、なんて幸せなんだろう」
天使のいない楽園に独りぼっち。
天使のいない楽園に独りぼっち。
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