ふいに聴こえてきた声に
また心がざわつく
「おはよ」朝一番の笑顔
悔しいくらいきらめいて
右斜め後ろから見える
横顔がときどきくしゃっとなる
そのたびに速くなる鼓動
必死で押さえこんで
視線の行き先は今日だって
あたしを越えた向こうなんだ
届くことはないと分かってるから
せめて応援だけさせてよ
いつだって笑いながら
背中だけ押してあげる
"君が迷子になりませんように"
ひそかに願った
そっと唇噛みしめて
縮まらない距離想って
どれほど時が経っただろう?
君を見ていられる時間も
終わりが来てしまう
君が右を選ぶなら
あたしは左に進むよ
「もう苦しくならないから」
そう言い聞かせて
「…寂しくなるね」
嘘でも言わないで
言えないまま終わると知ってるから
今だけ見守っていたい その姿
君が誰かと恋に落ちても
笑えるくらい 強くなるから
"君が幸せになりますように"
後ろ姿に強く祈った
伝わらない想いを乗せて
好きだよ、と呟いた
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