畑を通ろうとしていた人が、くさむらで何かが動いているのを見ました
物陰に隠れて見ていると、ヒョコッと頭が出てきたのです

あの熊でした

最初はあたりをひっきりなしに見渡していましたが、
人が来ないと分かると全身を突き出してきたとか
熊は近づいて、盛られた野菜に鼻を近づけました

くわえていた魚を置き、少し食べたのです

気に入ったらしく、熊はそのまま食べ続けていました
すこし残すと、魚と一緒に野菜をくわえて茂みに消えていったのです

それから、決まった季節と間隔で野菜を置くようになりました
最初は来たり来なかったりしていましたが、しばらくすると決まってくるようになりました

さらに時間が経つと魚も置かれるようになり、
私たちと熊の間で野菜と魚を交換するようになっていったのです

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熊の神様6

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投稿日:2012/01/25 17:20:48

文字数:343文字

カテゴリ:小説

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