「ミヤぁぁぁぁ」

うん、グミ。ハートマークついてるよ。
(ハートマークはピアプロでは反映しないのです by侑子)

「うわっグミまた誰かシめて来たのか？」

ミヤは喋ってるけど、レンはそこにいた下校しようとするクラスメイトと喋っていた。
かまってくれないとちょっと寂しい。

「ねぇ、レン」

声をかけたら話をやめて、ばいばいして、ちゃんとこっちを向いてくれた。
それだけで、少しだけ、そう、ほんの少しだけ。安心した。

「どうした？」

「ネルが・・・・・・・・」

嫌だ、言いたくない。
ネルがレンのこと好きなんだよ、喉まででかかった言葉。

「なんでもない。早く帰ろう？」



＊



部屋に帰ったらメイコさんからの置手紙があった。

『お夕食はキッチンにあります。夜はお部屋の鍵をかけることを推奨します』

ごはんはいいけど、鍵？
なんで鍵？



＊



二人だけの夕食にも大分慣れた。

「本当に恨まれてるんだってば！」

「へー」

「だから登下校とか別々に・・・」

「一緒に行くの嫌？」

「べっ別に行って欲しいなら行ってあげてもいいけど」

「なんかされそうになったら・・・助けてやるから文句言うな」

「ネルの時は助けてくれなかったじゃん！」

「あれはミヤの彼女が『あたしが行く』って燃えてたからほっといたんだよ」

「薄情者！」

今日の議題は学校生活について。
昨日は朝自分で起きろ、っていう議題だったけど、これも却下。

レンは自分のペースに相手を乗せるのが非常に上手い。

「もー・・・分かった！分かったから・・・私の負けです」



＊



「あー・・・意味わかんない。全部教師が悪いんだけどね・・・馬鹿にも分かるように説明しなさいよ全く・・・」

宿題と格闘中。
只今の時刻、午前１時。

何故こんなにかかるのか？
頭が悪いからに決まってるでしょう。

仕方ないから頭のいい人に教えてもらうことにしますか。
こんな時間だけど。
寝てたら諦めよう。


「ねーレンー教えてー」

なんとレンは起きてて、モンハンをやってる真っ最中だった。

「は？わかんねぇの？」

「理科。何、コレ。こんなん習った？」

「今日習ったと思うけど」

レンは面倒くさそうに、でも馬鹿でも分かるように教えてくれた。

「恩に着ます！」

「てかこんな時間に来るって・・・覚悟、できた？」

来たばっかりの時に言われた言葉を思い出した。

『この家に来たんなら、覚悟はできてるよな？』

覚悟、って一体なんだろう。

『夜は鍵をかけることを推奨します』

メイコさんの置手紙の文字が頭の中に浮かぶ。
覚悟と、夜は鍵をかけること？
それってどういう・・・