その場所では
聞き分けのいい子が求められて
僕は大人しく従っていた
抵抗なんて疲れるだけで
大人たちの都合に合わせた方が楽
だから 僕はイイ子だといわれた
笑えと言われれば笑ってみせる
泣けといわれれば泣いてみせる
不気味な人形だといわれても
君が居てくれたなら 構わなかったんだ
従属する意識 形だけの意志
誰かに命令されて生きていたけれど
十分幸せと君が笑っていた
それだけで 良かった
何年も経って
イイ子のフリを重ねた僕も
大人になっていたけれど
どうしてだろう 言われるんだ
「少しは自分の頭で考えろ」
あれ? いつの間にか 変わっていた世界
考える?何を?虚ろな心
満たしてくれるものを探して
どうしようもない気持ちだけを抱く
そんな僕を 冷たいと人は言う
理解できないよ と 人は笑う
どうして?イイ子にしてたのに
どうしようもなくなったよ
行き場なんてなくなってたよ
助けてなんて 言えるわけじゃないか
君の声も もう 聞こえないのに
ねえ 僕は 人形じゃないよ
ねえ 名前 呼んでください
ねえ ねえ ねえ!
ある人は とある国の教育を目の当たりにしたとき
たいそう驚いて、こう言ったという
「ここは 命令を聞く従順な人間を作る工場だ」
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