こんにちは! 初音ミクです! 今日は以前知り合ったリンちゃんとレン君のそっくりさんが通っている高校の文化祭にやって来ました!
実は一週間前にリンちゃんからメールが来たんだ♪
「今週の土曜日、うちの学校の文化祭なんですけど、来ますか?」って。
それで、カイトとメイコ先生と相談して二人の学校での生活ぶr・・・ゲフンゲフン
高校ってどんな所なのかまだ早いけど見学って事で!
て、事で今、私達はその高校近くに来ています。近所の人達もいるらしく道は少なからず混んでいた。
「わー、何だか本当のお祭りみたいだねー」
「そりゃ、文化祭、て位だもんね」
「クラスごとに出し物するみたいよ。へぇ、部活も参加してるの・・・。うちの部活の参考になりそうね・・・」
メイコ先生は手にパンフレットを持ちながら一人、そう呟いた。・・・て言うか何でパンフ持ってるんですか!? まだ学校入ってませんよ!?
「あぁ、此れ? さっき此処を通りすがった生徒から強だt・・・譲り受けたのよ」
「何か間に入りましたよね!? 入りましたよね!?」
「ほら、貴方達の分。丁度三冊持っててくれて助かったわ」
・・・色々と突っ込み点はあるけど・・・とりあえず私とカイトはメイコ先生からパンフを受け取る。パラパラとそれを捲るだけでも色々なクラスや部活動が参加するのが分かった。・・・うぅん、楽しみだなぁ!
「ねっ! ねっ! 早く行こうよ! 私、何だか楽しくなってきた!」
グイ、とカイトとメイコ先生の腕を取って引っ張る。何だか気分がウキウキしてきた。何でお祭りってこんなに楽しいんだろう!
「ほら、ミク、そんなに急がなくてもお祭りは逃げないよ」
「そうよ、初音さん。あ、もう校門見えてきたじゃない・・・。あら?」
クン、とメイコ先生に引っ張られ、私とカイトも立ち止まってメイコ先生の方を見た。
「如何かしたんですか? 先生」
「いや、ほら、あそこの人だかりが少し出来てる所・・・」
ス、と指をある一点に向け、先生はそう言った。その方を見てみると人だかりが確かに出来ていた。でも、そんなに人は多くない。人の頭の隙間から見えるのは、遠くからでもハッキリと目立つ金髪。・・・金髪?
「もしかしてリンちゃんかな?」
「ないしはレン君?」
「まぁ、取り合えず行って見ましょうよ」
て、事で早速行ってみる事にした。段々と近付いて行って分かったのはその人はリンちゃんでもレン君でも無いって事。その人は女の子で金髪は長くてウェーブがかっている。それを高めのポニーテールにしている。そして極め付けなのは着ているのが浴衣、と言う事。紺色の生地に七色の蝶が描かれていて、とても綺麗だった。でも人が集まってる理由は浴衣に魅せられたから、て訳ではなく、その着てる人がとても美人さんだからだろう。同性の私でも思わず見惚れてしまった位だ。
その人は此方の視線に気付いた様で、ふと此方を向いた。そして、人の良さそうな笑顔を浮べた、と思ったら私の顔を見て驚いた様に目を見開いて、
「は・・・初音先輩!?」
と少し叫ぶ様にしてそう言った。・・・う~ん、この前のレン君の時といい、この人の時といい・・・。良く間違われるなぁ・・・。
そんな事を思ってたらその人は直ぐに我に帰った様な顔をして、
「あ、いや、違いますよね。失礼致しました」
と言って上品にお辞儀をした。
「あ、いえ、大丈夫ですよ。・・・あの、私ってそんなに似てるんですか? その、初音先輩、て人に」
私が思わずそう聞くとその人はキョトン、とした後、フワリと微笑んだ。
「えぇ、本当にそっくりですよ。見た目も声も、当時の初音先輩にそっくりです。・・・もしかして、名前、『初音ミク』、ですか?」
「は、はい。もしかしてその人も・・・」
「えぇ。『初音ミク』。この学校じゃ有名な人よ」
へぇ、そうなんだ! 何だか私のそっくりさんにも会いたくなっちゃったなぁ。
「あ、私の名前言ってませんでしたね。私の名前は麗羅、椿 麗羅です」
そう言うとその人・・・麗羅ちゃんはまたお辞儀をした。
(麗羅ちゃん・・・かぁ・・・。金髪綺麗だなぁ・・・)
(何か物腰とかがお嬢様みたいだなぁ・・・)
(何かかたっくるしいわね、何処かのお嬢様かしら? それにしてももう少し力抜けないものかしらね・・・)
「あ、俺はカイトです。始音カイト」
「あ、私は咲音メイコ。この二人の担任で、校長やってんの」
メイコ先生がそう言うと 何で校長先生と一緒にいるの? て顔されたけど麗羅ちゃんは直ぐに表情を元に戻すと、
「あの、もし宜しかったら私が学校の中を案内しましょうか?」
と言った。
「あら、そうなの? なら頼もうかしら。ねぇ、二人共」
コクリと先生が頷き、次に私達の方を見る。私とカイトは二人、目線を合わせ、コクリと頷いた。
学校の事、良く分かってる人がいれば道にも迷わないし(まぁ、迷う事なんて無いだろうけど・・・)、それにリンちゃんとレン君の事とか聞けるかも知れないし! 一石二鳥だよね!
「それじゃ、宜しくお願いします!」
私とカイトが声を揃えてそう言うと麗羅ちゃんはニコリと微笑んで
「此方こそ」
と言った。
麗羅ちゃんの案内で私達は色々な所を回った。各クラス其々に出し物をしていて、各自劇をやったり、料理を出したり、回っててすっごく楽しかった! 焼きそばは屋台で売られている位の味がして美味しかったし、縁日なんてのもあって、駄菓子が売られていたり、学校の文化祭もすっごく楽しいんだ、て実感しちゃった!
「他にどんな所が見たいですか? もうそろそろ時間帯的には奏琴部がロビーで琴を弾く時間ですが・・・」
うーん・・・と思案顔で悩んでいる麗羅ちゃんの後ろから、ダダダ・・・と誰かが此方に迫ってきている音がした(正確には走っている足音)。
そして、
「なーにしてるの!? 麗羅ちゃん!」
「キャァァアアア!!!?」
麗羅ちゃんに背中から抱き着いた。その人は・・・
「な、何するんですか・・・! 初音先輩!」
私が気になってた初音先輩でした。
(そっくりさんだ・・・)
(ミクのそっくりさんだ・・・)
(初音さんのそっくりさんだわ・・・)
「おい、退け。椿が困ってるだろう」
スコン、とミクちゃん(うーん、私と同じ名前だからなんか違和感・・・)の頭を手に持っている五十センチ位の木刀で殴ったのは、麗羅ちゃんと同じく金髪で、その髪をサイドテールにしている女の子だった。
「いったぁ~い! ネルちゃん酷い!」
「酷くないわ。だから椿から退け」
もう一度、ネルちゃん、と呼ばれた女の子はミクちゃんの頭をスコン、と木刀で叩いた。
・・・何だか誰も突っ込み入れてないみたいだけど・・・何? 慣れてるの?
と、ネルちゃんは此方に気付いたようだ。そして私の顔を見て、ちょっと無表情そうな顔を驚かせる。
「・・・ミクのそっくりさんだ・・・」
「え? 何々? 私のそっくりさん? あ、本当だー! 始めまして! 初音ミクです!」
「行き成り馴れ馴れしいな。あ、私は亞北ネル。・・・コイツの従姉妹だ」
ギュ、とミクちゃんに手を握られている私にネルちゃんも自己紹介をする。・・・何だかコイツの従姉妹だ、て言った時、ネルちゃんすっごく嫌そうな顔してたけど・・・。う~ん、何か複雑・・・。
(・・・何か、話しかけ辛いなぁ・・・)
(口調少し男っぽいけど・・・頭良さそうな人だなぁ・・・)
(優等生っぽいわね・・・。そして口調・・・)
「ねぇ、君達見た所中学生みたいだね。何処から来たの?」
ミクちゃんはニコニコしながら私に聞いた。そして私が町の名前を言うと驚いた様に目を見開いた。
「へぇ! ねぇ、聞いた? ネルちゃん、麗羅ちゃん。其処って此処から結構遠いよね?」
「あぁ・・・。ご苦労だったな」
「そんな所から・・・。あ、でも如何して此処の高校の事を?」
麗羅ちゃんに聞かれ、
「それはね・・・」
とメイコ先生に話してもらった。リンちゃんとレン君の話が出てくると三人は驚いた様な顔をしていたがミクちゃんとネルちゃんは辛そうに顔を歪めた。・・・何かレン君の怪我の話からそんな顔になってたけど・・・何か知ってるのかな?
一通りメイコ先生が離し終えると、遠くの方から行き成り怒鳴り声が聞こえてきた。
「あら? 何かしら? 喧嘩?」
呑気そうにメイコ先生がそう言っている間にも怒鳴り声はどんどん大きくなっていく。仕舞いにはガラスを割る音まで聞こえてきた。
え、ちょ、何? 何か怖いんですけど・・・。
心の中でそう思っていたらキュ、とカイトに手を握られた。安心しな、握った手の平がそう言ってる様で少し安心した。
「・・・これは不味いな」
「えぇ、不味いですね」
「・・・ってミクいねぇ!」
「初音先輩!? 相変わらず速いです!」
不意にネルちゃんと麗羅ちゃんの話し声が聞こえ、其方の方を見ると確かにミクちゃんの姿は無くなっていた。
ハァ、とネルちゃんは溜息をつくと麗羅ちゃんの方を見て、
「ちょっとミクの助太刀言ってくる。椿は客人の安全を確保してくれ」
と言うともう片手に持っていた同じ長さの木刀を二本構え、ダ、と怒鳴り声のする方に掛けていった。
「何かあるんですか?」
私の手を握ったままカイトは麗羅ちゃんに聞いた。麗羅ちゃんは引き攣った笑みを浮べた後、
「・・・私の口で聞くよりも・・・自分の目で見た方が良く分かりますよ・・・。・・・来ます?」
と念を押す様に聞いてきた。そんな言われ方されたら気になっちゃうのが人間だよね! コクリと頷くと、ハァ、と諦め気味の溜息を付いた後、
「じゃあ、付いてきて下さい」
と言って怒鳴り声のする方に足を運んでいった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・凄い。
え? 何が凄いって? ミクちゃんがです。さっき暴れて怒鳴り声を上げていたのは二十人程の不良達で、その不良をミクちゃんは次々に倒していってるの! 顔つきもさっきまでとは違って良く言えば凛々しく・・・悪く言えば無表情で容赦が無い位。
麗羅ちゃん曰く、この状態のミクちゃんの事を「殺しの初音」と言うらしい。でもこの呼び名を知っている人は極々僅からしい。何で麗羅ちゃんが知っているのかは・・・問わない事にしよう。
(わ・・・凄いなぁ・・・! 圧倒されるよ!)
(強い・・・て言うか・・・怖い・・・)
(おぉ、凄い子ねぇ。こういう子の担任になってみたかったわ・・・)
でも凄いのはミクちゃんだけじゃないの! ネルちゃんも凄く強い! 木刀を自在に操って相手をミクちゃんみたいに次々に倒していってるの。この二人、本当に凄いなぁ・・・。
因みにネルちゃんのこの状態の時を「双頭の亞北」って言うんだって。何か納得。
「・・・まぁ、こんな所だね。あ~ぁ、全然手応え無かったなぁ・・・」
「良いんだよ、兎に角、生徒と客に怪我が無くて幸いだったな」
「あ、ミクちゃん! カイト君にメイコ先生も! 大丈夫だった!?」
先程までの顔つきを パッと元に戻してミクちゃんは私たちに問う。何だかさっきまでのギャップにポカンとしてしまう・・・。
(でも凄い! 何か格好良い!)
(二重人格?)
(自覚なし? でもそれはそれで楽しいけど)
「あれ? 如何したの? おーい? 大丈夫ー?」
ヒラヒラ、と私の目の前で手を振って声を掛けてくれる。と、其処にネルちゃんがミクちゃんの頭に木刀を喰らわせた。
「お前のさっきまでのギャップに呆気に取られてるんだよ。それ位分かれ」
「あ、そうだったの? ごめんねー。・・・てかネルちゃん酷い!」
「酷くない」
(冷静だなー。ネルちゃんもある意味凄いなぁ・・・)
(慣れてるのかな? 従姉妹だって言ってたし。でもある意味凄い・・・)
(こういう子がいると校内でも安心ね)
と、そんな事をしている内にもう終わりの時間が来てしまった様だ。何だか寂しいな・・・。
しゅん、としょげているとポン、と頭を優しくミクちゃんに叩かれ、そしてそのまま撫でられた。
「何しょげてんの? また来年来ればいいんだよ!」
ニッコリ、笑ってそう言ってくれた。ネルちゃんも麗羅ちゃんもコクリと頷く。
「今回はちょっと大変だったが・・・また来年来ると良い。楽しみにしてるぞ」
「また来て下さいね。待ってますから」
私はカイトとメイコ先生の方を見た。二人も頷いてくれた。私は三人の方を向いて、ニッコリと微笑むと
「ハイ!」
と言った。
~おまけ・帰り道にて~
「そう言えばリンちゃんとレン君に会わなかったわね」
『あ』
お仕舞い!(汗
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