月が照らすストリング　ゆっくりヘッドをなぞって
ひとつはじいた指先　見とれて堕ちる真夜中
焦らすような六弦　悪戯につま弾いたら
薄く笑ってキスして　笑っていない瞳で

何を　今　望めばいいのか
ねえ　この　呼吸すら止めて
ああ　その　強（したた）かな音に　心ごと捧げてもいい

ただ　刻みつけて　かき鳴らして　傷をつけて　今すぐ
そう　もっと強く　夜に響いてく声は　overdrive
押し殺して　目を逸らして　ただ拒否して　みただけ
そう　もっと深く　深く目覚めない夢を　見ていたいの
"I LOVE YOU"　なんて


月が聴いてたセブンス　シールドに絡めとられ
揺れる前髪の隙間　ぶつかり跳ねる真夜中
浅く早いタッピング　奏でるピックも持たずに
無防備なネック滑る　見ていないフリで見てた

何を　今　祈ればいいのか
ねえ　この　呼吸すら忘れ
ああ　その　艶（つや）やかな音に　身体（からだ）ごと委ねてもいい

ただ　声をあげて　聞かせてみて　解き放って　今すぐ
そう　もっと強く　夜に紡がれる歌は　overdrive
嘘をついて　今はせめて　ただ溺れて　いるだけ
そう　もっと深く　二度と戻れない夢の　ほとりに立って
"I LOVE YOU"　なんて


全て果てて消えてそしてさよなら
やめて揺れていて　まだここで
全て捨てて見ててそして愛して
やめてやめないで　離さないで


もう　今　願い事ひとつ
ねえ　この　呼吸すら奪い
ああ　その　剥き出しの音を　突き刺してトドメをさして

ただ　笑いかけて　優しくして　強く抱いて　なんてね
そう　そっと辿る　下手なアルペジオみたい
刻みつけて　かき鳴らして　傷をつけて　今すぐ
そう　もっと強く　夜に響いてく声に　声を重ねて
嘘をついて　今はせめて　ただ溺れて　いるだけ
そう　もっと深く　深く目覚めない夢を　見ていられる
"I LOVE YOU"　だけで