私がここにインストールされてから2ヶ月が過ぎた。

その中で私の知識は増えつつあった。

でも…どうにも解せないことがあった。

兄さんは私のなんだろう?

その言葉が毎日頭をよぎる。

兄妹?そんなんじゃない。

それだけは分かった。

でも、それ以上の答えが出てこない。

「はぁ…」

「ルカ、どうかした?」

「あ、ミクさん…」

「何かあったの?」

「何だか胸につっかえるんですよ…」

「何か悩み事かな?私でよければ聞くよ?」

「私から見た、兄さんって一体なんなんでしょうか?」

「え?う~ん…」

やっぱり、ミクさんでも分からないかも。

「ルカはお兄ちゃんが好きなのかな?」

「え?!」

好き…なんか聞いたことがある気がする…

「好きって…どうゆう意味ですか…?」

「そうだなぁ、説明しにくいなぁ…う~ん」

好きとはどうゆう意味を持つ単語なのだろうか…

「えっとねぇ、一人の異性のことをずっと思ってること…かな?」

「なるほど…」

「あ、でも間違ってるかも!他の人にも聞いてみて!」

その後、私はリンさんにあった。

「あ、ルカちゃん!!どうかしたの?」

「えっと、リンさん、好きって何ですか?」

「え?好き?ん~…言葉じゃ現せないなぁ…」

「そうですか…」

「あ、でもでも!食べ物で現すなら私の大好きなみかんみたいな感じかな」

「みかん…ですか?」

「そ、みかん、みかんって甘かったり酸っぱかったりするでしょ?恋もそうなの!」

「わかりました、ありがとうございます」

恋と好きは同じなのかしら?

次に私はメイコさんにあった。

「あら?ルカ?どうかした?」

「あ、あの…好きって何ですか?」

「好き…ん~そうねぇ~…」

私は何故かメイコさんが好きではない。けど、嫌いでもない。

あれ?私今、好きって…

「好きってゆうのは恋したときにその人に言う言葉、みたいなものだと思うわ」

「恋…」

同じ単語を1ヶ月前にも聞いた。

「恋ってね、その人のことに夢中になっちゃうのよね」

ここまでで分かったのは、恋すると好きという感情を抱くということ。

「ってか、ルカは何でも知りたがって偉いわねぇ、その気持ちをどっかのアイス馬鹿にも教えて欲しいものだわ」

「そ、そんな!ことない、で、す」

「え?」

「兄さんは確かに少しアホっぽいけど…でも、何でも教えてくれるし、優しいし…」


「…ははぁ~、ルカ、さてはカイトのことが好きなのねぇ」

「え?!」

「どこがいいのかは別として、応援するわよ」

「え?あ、はい、ありが、とうございます…」

私は兄さんが好き、なんだ。

この悩みは恋の仕掛けたものだったんだ。

このとき、私の心に新たな気持ちが加わった気がした。

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【ほんのりカイルカ】好きの意味

どんどん知恵をつけるルカ。
でも、どうしてもカイトに積もる気持ちが分からない。

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投稿日:2010/09/09 22:01:12

文字数:1,172文字

カテゴリ:小説

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