「カーカカカカ!!鳳仙花様――!!宝発見で花をゲット!!ク――リア―――!!」
甲高いアナウンスが響いたが、私達は二人してげんなりしていた。箱が一向に開かずお手上げ状態だ。
「いっそ火点ければ開くかなぁ…。」
「踏み潰しても良いですね…。」
「う~~ん…私のとハレルヤさんの箱って同じですよね?」
「だと思いますよ、どうぞ。」
二つの箱を見比べてみるけどこれと言って違いらしい違いは無し、ぶんぶん振ったりしても何も起こらない。
「はぁ…。」
テーブルに積み木みたいに箱を置いた時だった。
「あれ?」
「どうしました?」
「何か今変だった気が…。」
箱を積み重ねようとした時何か変な感じがした。気のせいかも知れないけど、もう一度同じ様に箱を重ねてみる。
「あ…。」
箱は積む事が出来ずにコロリとテーブルに転がった。今の反発…磁石?何度も試したけどやっぱり反発して箱が転がる。
「花壇さん?」
「これ中に磁石が…ね?ほら箱が反発してるんです。」
「確かに…。」
私は二つの箱を手に取ると色んな向きで箱を重ねたり近付けたりしてみる。
―――カチッ…。
「開いたぁ!!」
「開きましたね…まさか二つで開けるとは。」
「地図ってこれですかね…えーと…この×の印となると…。」
「展望台の様ですね。」
「ですね、行きましょうか。」
「いえ、花壇さんお一人で。勝者は一人ですし、開けたのは貴女ですから。」
「でも…。」
「高い所は苦手でして。」
「え?」
「お先に失礼しますね。」
高所恐怖症って事なのかな…?疑問はあったけど取り敢えず展望台へ向かう事にした。ふと後ろで呟かれた声は、よく聞き取れなかったけど…。
「…っと…笑って…。」
DollsGame-59.ブルーレースフラワー-
箱の仕組みが気になる方へ一言。
『この物語はフィクションです』
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