レンの部屋に、真新しいベッドが運ばれた。
今日の夜から、レンは自分と一緒に寝る事はなくなる。
昨日の夜は、なかなか眠れなかった。隣で寝ている、自分と似ている顔をずっとみていた。
レンは、この違いに、前から気付いていたんだろうか。だから、部屋を別にしたいなんて言い始めたのだろうか。
今まで、目にはみえなくても確かにちゃんと存在していた二人の間の糸が、どんどんほつれていく。
今までは感じたことのない孤独。一人になる恐怖と不安が、リンに押し寄せる。
「レン……」
――レンは、寂しくないの?私は寂しいよ……。
14年間生きてきた世界が半分欠けるようだ。隣で寝ているレンが、遠くに感じる。このまま、レンが遠くに行ってしまったらどうしよう。
今日のクラスの女子のような子がまたあらわれたとき、レンはまた、自分を選んでくれるのだろうか。
いつか、レンも同じように、その子を愛したとしたら……。
その想像に、リンはぞっとした。レンの心が自分以外に注がれるなんて、考えたくもない。
ずっと、お互い思いあって、お互い支えあって生きてきた。それは、ずっと崩れないと信じていたのに。
ベッドが届き、部屋が完成しても、レンは就寝までは今までの部屋(要はリンの部屋)で過ごしていた。
いつものように話をして、他愛もないことで笑って。
……そういえば、最近、話はしていたけれど、昔のようにじゃれあうことはなくなっていたと、今更ながらに気付く。きっと、レンが意識して避けていたのだろう。
「オレそろそろ部屋行くよ。」
ずっと楽しくおしゃべりを続けていたレンが、立ちあがった。
時計は、午前零時、10分前。
「じゃあおやすみ」
レンが微笑む。すぐに向き直りドアに向かう。
二人の部屋から、レンが出ていってしまう。今までひとつだと思っていたものが、二つに分かれて、どんどん歩きだす。
ここで、レンを手放してしまったら、もう二度とひとつに戻る事はできないと思った。
レンの手がドアノブを握った瞬間、リンははじかれたように、レンの服の裾を掴む。
「いかないでよ」
気付いた時には、リンはレンのことを引きとめていた。
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ホントは こんなんじゃない
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(Bメロ)...「ありのまんまで恋したいッ」
裏方くろ子
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