1.
煌びやかな街の路地裏 ひっそり寂れ酒場で歌う詩人
退屈な日々を重ねて 逃げるように知らない街へ
夜に煌めく活気に 初めて見るものばかり
そこで出会った一人のAdel(アーデル)
淑やかなその紅い目に 詩人は胸を射抜かれた
「黒絹のような髪に薔薇色の肌。ああ…何て美しい人なんだろう!」
何が好きで何が嫌で どんなコトに興味があるのかな
張り裂けんばかりに心躍っていて
今なら激しい恋の歌も 貴男の為に囀る事が出来る
私はカナリア 貴男の傍に居させてください
これが初めての恋だから 諦めたくない
2.
天鵞絨の夜闇を纏って 彼はゆっくり優雅にお辞儀すれば
何も知らぬ子羊は 淑やかな振る舞いに騙される
蕩けるような甘い誘惑 蜘蛛の巣のような罠を張って
そこで出会った独りのBarde(バード)
無垢なその翡翠の目に 魔王は微笑んだ
「おやおやこれは素敵なバード(詩人)さん。今宵は良い月ですね。」
何が良くて 何が駄目で 何れ程の愛を捧げるのかね
背徳の蜜に 胸躍っている
今なら貴方の白い首に 紅い薔薇(あと)を飾ってやろう
私は蒼薔薇 貴方の耳に咲いてあげよう
その覚悟があるのなら また逢いましょう
貴男が例え 人でなくとも
この捧ぐ愛は紛れもなくて
シルクの夢の中 何度も何度も呼び合う度に
貴方に吐いた 嘘が真に擦り変わっていく
「美しいアナタなら 背徳も悪くない」
愛している 愛されてる
最早堕ちた者同士
詩人の詩に 魔王は微睡んで
二重(ふたえ)の背徳の恋 誰も阻めない
愛し合う二人はまるで
薔薇とカナリア
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