『力』
彼女はガードレールに腰掛け
潮風を受けて髪をかきあげる
宙に浮いた裸足の足が揺れる
遠い日のブランコを思い出しているのか
何だか楽しそうに微笑んでる
近くて遠い水平線
今、沈まんとする太陽
僕はそれを引き留めたい
夜が来るには早過ぎるから
まだ、彼女の顔を見ていたいんだよ
力 力が欲しい 力 力が欲しい
こんなちっぽけな僕でも
守りたいことがある
砂浜に走り出した彼女は
軽やかなリズム 鍵盤を走るよう
小さな足跡の轍を作った
ポツンとひとり残された哀れな僕に
笑いながら両手で手招きする
一分一秒疲れ知らず
そう、回り続ける地球
僕はそれを引き留めたい
明日が来るには早過ぎるから
このまま、二人歩いていたいんだよ
力 力が欲しい 力 力が欲しい
こんなちっぽけな僕にも
変えたくないことがある
力 何かを守る力 力 あらがう力
力 力が欲しい
力 力が欲しい 力 力が欲しい
こんなちっぽけな僕にも
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