第一章
目が覚めると、ミクは薄暗い場所にいました。
揺らめく色彩のもやがあたりをただよっていました。
「ここは、どこかしら...」
ミクはそう言うと歩き始めました。
あたりの様子からそこは洞窟のようにも感じました。
「暗いわ、どうにかならないかしら」
ミクはそう言うと、鼻歌を歌い始めました。
闇夜に消えた
私の思い
いつか必ず
思い出す
時の果ての 光をたどり
ミクがそう歌うと、あたりの花々がうっすらと輝きをはなち街灯のようになり、ミクが進む道を作りました。
「この道を行けばいいのね」
ミクはそう言って道をたどり始めました。
しばらく行くと、ひときわ光り輝く花を持った美しい女性がいました。
ミクは
「人に会えてよかった。一人で道に迷っていたんです。
初めまして、私は初音ミク」
とあいさつしました。
美しい女性は黒く長い髪を肩まで伸ばし、黒いドレスを着ていました。
「ミクさん。お待ちしていました。私は夢の女王。このナイトメアの世界の管理をまかされているものです。」
「ナイトメアの世界?」
「そうです。ここはリアルワールドの人々の夜の夢がすべて集まった場所なのです。リアルワールドで起こってしまったことにより、今、すべての人々がこの世界にとらわれています。」
「それは大変。どうすれば人々を救えるの?」
「ミクさん。私にかけられたのろいをといてください。私は私に嫉妬した魔女からのろいをかけられてしまったのです。そののろいのために、私は愛する人にめぐりあうことができなくなりました。私は魔女ののろいをとくために別の魔法を使い、幾億もの夢と現実の世界を旅してきました。
その力のために私はこの世界の女王として認められたのです。
この世界は私にかけられたのろいを拠り所にしています。
だから、そののろいをとけば人々は解放されるのです。」
「わかったわ。そののろいをとくにはどうすればいいの?」
「私が世界を旅して得た知識によると、魔女ののろいは、夢の世界のどこかにあるナイトメアの樹に彫り刻まれているらしいのです。その樹からそののろいの言葉を削りとればいいのです。しかし、のろいにより、その樹に私が近づくことはできません。
だからミクさん、あなたにお願いするのです。」
「わかったわ。まかせて。」
ミクがそう言うと、女王はうれしそうに微笑みました。
そして、ミクに手に持っている、輝く花から、花びらを一つ渡しました。
「この花は闇夜花。
このナイトメアの世界を照らすことのできる花。
ミクに渡した花びらはきっとなにかの役にたつと思う。」
そして、女王は自分のまわりを飛んでいる一匹の光る虫にいいました。
「夢かなぶん、ミクをよろしくね」
女王がそう言うと、光る虫はミクのまわりを飛びまわりました。
女王はミクに言います。
「夢かなぶんも、一緒に行くわ。あなたの行く先をおしえてくれる。」
「ありがとう、女王、みんなのことはまかせて」
そして、ミクは夢かなぶんの光をたよりにナイトメアの樹へ向けて旅立ちました。
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ファントムP
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