初めまして、戊軽高校(ボカロ高校)3年B組、神威グミです
これは、一年前・・・私が二年生の時に起こった出来事です。
不思議な体験なので、友達はみんな信じてくれないけど・・・
どうか、聞いていて下さい(笑)
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今日は、科学の授業が
一年A組とB組が合同の日。
運良く、私はA組で一番仲の良い、ミクと同じ班になった。
今日は実験ではなく、プリントをやるらしい。
答えは自分たちで見つけ、先生には提出しない、らしい。
グ: ・・・ア゛ーッもうっ!!全然わかんないよー↓
ミ: 私も分からないなぁ・・・他の班に見せてもらおっか?
グ: んー・・・そうしよっかぁ・・・
こうして、私は隣の班、亞北ネルさんの班からプリントを借りた。
ネルさんのプリントは、全部完璧だった。といっても、
どうせ頭のいい3年A組のルカさんから教わったと思う。
借りたプリントをミクに渡した。
ミ: ありがと♪
ミクは笑顔でいう。
ミクはそっとプリントを受け取ると、自分の方向に回した。
ミクが問題をうつしている。私はミクが写し終わってから
借りて写すつもりだった。なのに・・・
氷山先生が、プリントを集めるぞ って言った。
ミクは、丁度移し終わった。だけど、私は
写し終わっていない。私は、焦ってミクにいう。
グ:ち、ちょっと!自分ばっか見てないで、
早くアタシにも貸してよっ!
ミ:ま、待って・・・もうすこし! ・・・おわったよ、ハイ!
ネ:あの、プリント提出するんで、返してくれません?
ミ:あっハイ!ありがとうございました♪
仕方がないから、回答欄は白紙のまま、
私はプリントを提出した。
先生がチェックを始める。 白紙なんて、相当ヤバい。。。
しばらくして、先生が口を開いた。
先生:みんな、プリントを丸つけした。
・・・今回はあまりに出来が悪かった者がいるッッ。
呼ぶから、取りに来いッ!
心に針がちくんと刺さる。
先:・・・神威ぐみっ!!
ネ:あははははっなんだ、私の紙移さなかったんですか?
嫌な感じにネルさんが口を開く。
先:移す!?・・・どういうことだ、グミ。
必至に動揺してしまう心。何としても違うって事を言いたかった。
先生は、今度は一番成績の良い生徒の名前を挙げる。
先:グミはダメだなー・・・ったく。 しょうがない、ではおまちかねの、
今回のテストで一番成績の良かった者を点呼する。
「初音 ミク」
ミ:あ、はいっ
どうやらミクは、ネルさんのを映していたが、もう大体
答えはわかっていたのだろう。なのに、
どうして私には貸してくれなかったのか。
授業が終わり、休み時間。こんな言葉を小耳にはさんだ。
生徒:ミクちゃんは可愛いし成績優秀、それにくれべて
神威グミ!w 今回もすっごい酷い点数とってたよねーw
生徒:ホントホント!あんなに仲いいのに、どうしてだろうねwww
のちに、ミクの人気度がクラスでアップしていった。
学年、学校でも人気者になったミク。
私は比べられた。だからミクは人気者になれた。
・・・それ以来、私は人と話す事が少なくなった。
でも、自分の時間くらいあるから、楽しい時はそれなりに楽しい。
それに、1-C組の後輩、鏡音リンなどがいつも話し相手になってくれる。
私は、いつも自分の中で、黒と白の世界をぐるぐる回っているようだ。
こんな些細な出来事から、私のモザイクロールは始まった。
・・・いけない、大切な事を伝え忘れたようだ。
ある昼休み、委員会サボりの系で、ノートを運んでいた。
それにリンも付き合ってくれていた。
小さないじめの相談にのってくれるから。
ミクなんて、もうずっと話してないから、
話し相手は後輩のリンだけだった。
リ:先輩っ気にしちゃダメですよー?
リア充は、ぜんっっっぶ爆発⋆ですから!w
グ:そうだねwww もう、あんま気にしてないよ。ありがとー。
リンの暖かい言葉(?)にホッと安心した。
そこへ、廊下を急いで走っている生徒が一人。
どうやらノートが当たってようだ。驚いて、私は転んだ。
バサササッ ノートの山が崩れ落ちた。
走っていたのは、黄色い一年生の男の子が現れた。
?:大丈夫ですか?すみません・・・俺が走ってすれちがったせいですね
ケガはありませんか?
そういうと、彼はそっと私の手をとって、
素早くノートを重ねて私へ手渡した。
恋に落ちる音がした。
もともと男子と真剣に恋愛だなんて・・・考えたこともなかったから。
顔はたぶん真っ赤。あふれる感情は抑えきれなくて。。。
?:あ、あの・・・大丈夫ですか??
慌てて我に返る。
グ:あぁああごっごめんなさい!
あ、ノートありがと・・・
レ:良かった無事で・・・♪あ、僕一年A組の鏡音レンっていいます。
よければこの機会ですから・・・よろしくですw
グ:あ、あっ・・・うん よろしく・・・
三年B組のカイト先輩が呼ぶ。
カ:おーいレン!!部活さぼるな!!
レ:あ、ハイっすんませんっ じゃっ、これで失礼しますっ
そう言い切って、彼はバスケ部の体育館へと走り去って見えなくなった。
ただでさえ珍しい、リンと同じ苗字の子だった。それに、
名前もよく似ている。それに、 戊輕高校では常識だが、
染めた髪の色も黄色で同じだ。知り合いなのかもしれない。
私は彼についてもっと知りたくなった。だから、リンに聞いてみた。
グ:ねぇねぇっリン、ひょっとしてあの子の知り合い!?
リ:・・・・・っ
リンは、一瞬私の事なんか見てなくて、
ただ真っ直ぐ、体育館の方向をむいて固まっていた。
グ:リーンー?
リ:・・・はっ! す、すみません、あの子とは関わりはないです。。。
グ:そう?でも同じ学年だし名前とかも
リ: クラスも違うんですよ?本当に何もないですからッ!!
リンの目が・・・いつもと違う。
痛い事でも言ってしまったのかもしれない。
グ:あ・・・ご、ごめんっ。。。
リ:あっいえ!すみませんっ・・さ、それより早くノート届けましょ!ね?♪
いつものリンの目に戻った。
・・・なんていうんだろう。さっきのリンの目は、
いつも澄んだ青色と例えれば、さっきのは妬闇に満ちた赤色というか・・・
下校中ー・・・
私は、どうしてもさっき初めて見たリンの事が
気になっていた。本人は、 具合が悪かっただけ
とはいうものの、やっぱり心配だった。
グ:ねぇ・・・リン、本当に大丈夫?
リ:ほ、ホントすみません・・・帰ったら休むんで大丈夫ですっ♪
オレンジの弾ける笑顔に、頭にのっかった大きなリボンが
ふさっと揺れる、いつものリンだった。
グ:それならいいけど・・・。
リ:・・・あっ、すみません・・・アタシ今日バイトなんで、こっちなんですっ
グ:そっかぁ~・・・わかった!また明日ね!
リ:はいっ じゃあ、さよならー♪
奇妙に体をひねりながら手を振り、走り去るリン。
絶対におかしかった。
・・・隠し事をしているんじゃないか?
その日の夜、リンにメールをした。
返信はなかった。明日、怒ってやろうとも思った。
でも、次の日 リンは来なかった。
リンがいないと寂しくて、私は教室でひじをつき、
ため息をしていた。すると、教室にバスケットボールが転がってきた。
ボールは、ちょうどアタシの机にコツン、と当たって、止まった。
レ:あっっグミさんっ!すみませーん・・・
あの少年、レンだった。
グ:ああぁっれ、れんくん!!はい、ぼ、ぼぼ、ぼーる・・・
顔が真っ赤になって、呂律が回らなかった。
彼の事が気になる、から・・・?
レ:あれ?今日はいつも一緒のリンっ・・・ちゃんはいないんですね?
グ:そう・・・だけど、気になるの・・??
レ:っあっいえ、いつも一緒にいたもんだから、どうしたんだろって思って・・・
グ:そ、そっかー。
何故かホッとする心。
でもリンが学校に来ないと伝えた瞬間、
どうしてだろう。
この子も赤い目に染まっている。
それは、ほんの一瞬の出来事で、
すぐ澄んだ瑠璃色にもどった瞳。
カ:レーン!!またサボってんのかー!?
レ:あぁっすみませんっっ!!じゃ、僕これで!!
グ:あっ・・・う、うんっまたねっ
どうしてだろう。
あの子とリンは、やっぱり何かあるのではないか。
その日の帰り道、私はリンの家に、
お見舞いに行く事にした。
リンの家は、両親が返ってくる時間が遅い。
だから、リンにはもともと合鍵を渡されていた。
カギはかかっていた。 呼び鈴をならして、家に入った。
リンの部屋は二階にある。
階段を上がっていく。
すると・・・
リンのもがく声が聞こえた。
何かあったのだろうと、階段を駆け上がって、
リンの部屋のドアをこじあけた。
グ:リンっっ!!
・・・?
一人の少年が、リンの服のエリを持ち上げて、
ハサミを向けている。
レンだった。
すぐに止めようとして、近づこうとした。
でも、体はまるで金縛りにでも合ったように、動かなかった。
その時、ずっとレンが横目でこちらを見ていた。
真っ赤に燃えるような赤い瞳で。
うっすらとこっちを見ている。
とても怖くなった。
レンの口元が横に笑った。
こっちへ近づいてくる。
そして、静かに左手を前に差し上げる。
その瞬間、私は核融合炉に吸い込まれた。
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