「おはよう。」
と、俺は普通に挨拶をするが、みんなすでに俺のヘッドセットに気づいているようで、反応は予想通りの「何それ?」だった。
俺は「ヘッドセットだよ。」と答えながら自分の席に着く。と言っても座らずにカバンをかけてすぐ廊下に出るのだが・・・。ちなみにこれはいつものことである。だが、今日は他にみんなに見られて恥ずかしいと言うのもあった。
と、いうわけで、俺は中庭に行くことにする。ちなみに家の学校は公立で、敷地はそんなに広くない。それでも中庭にはカフェテラスがある。公立の中学校にカフェテラスと言うのも変な話だが、お金は持ち込み禁止なので、結局授業参観の日に親が使う程度である。
「マスター、みんな見てるよ。」
レインがそういうので周りを見回す。そりゃ、カフェテリアに一人でいたら注目を浴びるが、なんだかそっちじゃない気がして落ち着かない。
「何?」
俺は周りのやつらを敬遠するようにしてみた。が、それで立ち去ったのは何人かで、まだまだ人の目はこちらに向けられていた。
「ああ、もう。これって潔く投影したほうがいいのかな?」
「そうすれば?」
が、言ってみただけだ。俺は教室に戻ることにした。が、中庭から出るところはしっかり観察されているようだった。
ああ、もう。恥ずかしすぎる。と、思いながら走っていると曲がり角で誰かとぶつかった。と思った。目の前には確かに人がいた。
なぜ?その答えはもう分かっていた。レインと同じ、立体映像。
俺は跳ね返ると思っていたためそのままのエネルギーで床と衝突した。
「マスター、大丈夫?」
「レイン、さっきのあいつ。ボーカロイドXXだ。」
俺は周りでヘッドセットをしているやつを探した。そして・・・。
「いた。あいつだ!」
その子はどうみても俺より年上。まず、背が高い。と言っても俺と同じぐらいだが、女子にしては背が高い。
俺は先輩に駆け寄って引き止めた。
「先輩ちょっといいですか。」
「あんたボーカロイド持ってるわね。」
先に話題を振られ、俺は戸惑う。
「投影しないの?意味が無いわよ。」
「あ、じゃあ・・・。」
レインに投影許可を出すと、レインは満面の笑顔で映し出された。
「先輩のボーカロイドXXは?」
「ああ、僕のこと?ちなみに僕はXXじゃなくてXYだけど。」
「ボーカロイドXY・・・。」
そのボーカロイドXYは、あまり強そうではないが、男だった。服装は家の制服、まあそれが一番だろう。
「自己紹介してやると、私はリリス。もちろん偽名だがな。」
「僕は辛音ニコフ(カラシニコフ)です。ちなみに音は子ってことで・・・」
「名前の説明はいらん!!」
「ひぃっ。すいませんマスターすいません。」
ニコフ君制されてる。なんだかかわいそうなぐらい・・・。
「じゃ、今日お前の家行くから。ボーカロイド仲間だな!」
「ってなんでそういうことになるんですか!」
が、結局リリス先輩(とニコフ君)は夜遊びに来る事になった・・・。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

ボーカロイドXX

えーと、新キャラが出ましたね。はい。
辛音ニコフに反応する人もいるでしょうが、元はそれです。

あと、メッセージはどんどん送っちゃってください。
ただ、今メッセージが制限されてるみたいで、返事が出来ないかもしれません。
でも、送ってきてくださった人の作品はほとんど見させてもらっています。
読んでくれてありがとうございました。

閲覧数:120

投稿日:2009/07/24 13:33:11

文字数:1,230文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

  • 関連動画0

  • ヘルケロ

    ヘルケロ

    ご意見・ご感想

    こんにちは
    ヘルフィヨトルです。
    楽しく読ませていただきました。
    書き方、うまいですよね。
    私とは違う書き方で、興味をそそられます。
    ただ、私はポーカロイドというのをあまり良くわからないものですから><
    歌を歌うことぐらいしか^^;

    あとがきからして、私の小説も読んでくれたのなら、うれしいです。
    先日、「悪ノシリーズ」の二次創作を書き、そのうちアップするので、
    それも見てくれるとうれしいです。
    ただ、リンもレンもよく知らないので、性格とかセリフとか全く似ていないと思いますが、そこは許してほしいです^^;
    それでは、続き楽しみにしています。

    2009/07/24 16:03:35

クリップボードにコピーしました