凍てつく河岸の
錆びつく身体から
流れる赤い血は
押さえる掌をわずかに色付けて
強張る右脚を
引き摺る心の底
染み出す哀しみを
留める絶望は擦り切れ形なく
爆ぜる風の音すべて薙ぎ払い
抱える傷痕の
捩れる様はまだ
過ぎ行く時の中
静まる素振りなく
震える肌の下
解けぬ憎しみも
届かぬ闇の果て
遮る術もなく
刻む苦しみはすべて失わせ
尽きぬ怒りだけ荒れ果てるまま
轟く雷鳴の
導く激しさに
歪んだ望みだけ
抱える空蝉も
差し出す腕の先
気づかぬためらいを
消し去る一瞬で
揺らめく隙もなく
吠える叫び声響く胸の奥
放つその先の遠い未来へと
願う想いさえ捨てて忘れ去り
進む道のない彼方を目指す 独り
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