『Kazekoi』


鈍色の篭目の隙間から
覘いた空は紫の闇で
硝子でできたこの瞳には
傍らの灯火さえ 見えない

月のいろ 花のいろ 風のいろ
翼を休めた烏のいろ
わたしは黒く透き通って ゆらゆら

影みたい

遮る光もない紫苑の中では
わたしも影も区別なんてなくて
後ろの正面  黒い鏡の向こう側
“君”が誰なのか分からないよ


伸ばした指先を遮るように
灰色の縄目の蔓が絡まる
刹那  触れた風の温もり
その呼び声に焦がれても

蝶の夢 メロウの泡のいろ
優しくて朧で透明な
見えるのになのに届かないカゲロウ

君みたい

篭目をほんの少しだけほどいて
グレイに淡い色を混ぜた君が
手招く“今”の先に朝はあるの?
一夜の幻-ユメ-で終わらせないで


空は蒼いんだ  誰かの詞を
追いかけて追いかけて夏の夜
彷徨う硝子の森の果てなら
“風”をつかまえられるのかな

君の姿は見えるのかな

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

「Kazekoi」

真夏の夜の夢……のようなテーマで書こうと思ったら何故か「かごめかごめ」が混ざったようです。混ざるものなのですね(笑

閲覧数:74

投稿日:2009/09/29 21:29:58

文字数:398文字

カテゴリ:歌詞

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