S-RR

「彼女達は、どう?」
一人の、16歳くらいの少女は、隣に居る16歳くらいの青年に聞いた。
「ああ、完成に近づいてるよ。これで、僕たちが居なくなった後も、彼女達が居れば、VOCALOOIDにとっての世界は、広がるだろう」
「特に、亜種の扱いは酷いところもありますしね、でも、マスターの中には、亜種を受け入れる人が何人も居るんですよ?彼女達を作る理由は、他にもあるんですか?」
少女は聞いた。
「彼女達を作った理由。それは、その何人もの人と共に、亜種を幸せにする、AV計画を立ち上げて欲しいんだ。亜種は、この世界に正規以上の種類がある。世界に、たった1つのものだ。亜種には、感情を持ってるものが多い、正規は、感情を持っているものは、珍しいものとされ、実験台にされてしまう事が多い。それを止めるのが、このAV計画だ」
青年は、少女に書類を渡す。
「では、僕は彼女達の様子見にでも行くよ」
「私も行きます」
ただ、静かで、2人が廊下を歩く音は、ただ、そこに響くほど、静かだった。
(私は、まだ、言えないままだ。彼に、伝えたい言葉があるのに)
「リル?着いたけど」
「あ、は、はい!」
リルと呼ばれた少女は、青年を見て、扉を開けた。
「ロンドさん」
「何?」
ロンドと呼ばれた青年は、リルを見ている。
「あの、私の事、どう思っていますか?」
「!!!!、いきなり、何を言いだすんだ!えーと、それはな、じゃ、じゃあ、行くぞ」
ロンドは、顔を真っ赤にして、そう言った。
(こんなときが、続けばいいのに)
「S-RR、みんなの様子はどうだ」
S-RRと呼ばれた、リルと同い年くらいの少女は、こう答えた。
「はい、全員元気ですよ。困ってしまうくらいに。ね、お姉ちゃん」
S-RRの姉は、いきなり話を振られて困っている。
「え、は、はい、皆さん元気です」
「そう、それなら良かった。A-MRA、S-RR。」
「はい」
「K-AYとRNは、まだ目覚めないの?」
「はい、こちらでも全力を尽くしていますが」
「あの、リル博士、何故、欠陥品の私を、まだ此処に置かせてくれるのですか?」
A-MRAはリルに聞いた。
「貴方は欠陥品なんかじゃない、此処に生きている1人の人間として、生きればいいのよ」
「・・・・・はい。分かりました」
(作られたものである彼女達には、まだ、分からないのよ。自分達はただの物ではないと、教えてあげる日は、来るのかしら)
「じゃあ、行こうか、リル」
「はい、では、皆、元気にね」
「はい」





―そして、K-AYと、RNの目覚める日が来たのでした―

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

MVシリーズの意味1

他の連載放置ではありません。ただ、この話やんないとラル達は一体なんなのさ、見たいな感じになる気がしたんです。
さて、新キャラではないけれど、ロンドさんとリルさんが出ました。
リルさんに至っては、話にしか出ていませんでした。(分からない人はララ達誕生のアレを見ると良し)
あと、新キャラ登場です。
ちなみに
S-RR=真音ラル
A-MRA=安理音ミリア
RN=冷菜
K-AY=?????
K-AYは新キャラです。これからの情報を待つべし!

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投稿日:2011/06/12 10:56:10

文字数:1,085文字

カテゴリ:小説

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