一つ、ボクのこと。
ボクはあなたのことを姉さんと呼んだ。
名前で呼び合うキョーダイも少なくないだろう。
それでもボクはあえて姉さんと呼んだ。
憧れの人を呼ぶのに適しているからだ。
そんな姉さんとボクは同じ名前で良いのだろうか?
これ以上近づいてはならないという警告かもしれない。
例えば、キョーダイに恋人の意味が付加された時、
ボクらはもう区別できなくなってしまう。
それは許されないことなのかもしれない。

それでもいい
ボクは姉さんと一つになりたい。



一つ、ワタシのこと
ワタシはお前のことを名前では呼ばない。
こんなにも似通ったワタシたちを
名前で区別できる存在でありながら。
だってお前は弟と呼べれば充分だから。
ワタシ達は本当に美しい姉弟だと思う。
共通点が多すぎるとかえって反発しあいそうなものなのに。
共に美しい名前を持つワタシ達が共に生きられないわけが無い。
美しい名前だと思えるのは愛おしい弟のものだからだろう。
ずっとそばにいられるなら姉弟に姉弟以上の意味はいらない。

お願い
姉弟でいさせて。



姉さん聞いてほしいことがあるんだ。

ちょっと待って。

ハチアワセ。

え?

おでこをぶつけ合うことハチアワセって言うんだよ。

そうなの?

こうやってなんでも分かりあえたらいいのにね。

この出会いは偶然なんかじゃない。

分かった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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タギゴ~二人を表す言葉~

タギゴの歌をなんとなく小説化してみました。
非常に短いですが、練習がてらボイスドラマを作るつもりです。

閲覧数:142

投稿日:2012/09/14 10:27:37

文字数:587文字

カテゴリ:小説

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