心弱いと 後ろ向きだとは
重々承知で思いを馳せる
まぶしく振り返る過去の日々は
両手広げてもあふれるほど

ひとり気ままに駆け抜けたとき
あなたとふたり安らいだとき
それぞれの道を歩いたとき
力をあわせて挑んだとき

数えれば尽きぬ宝物は今や
手を伸ばせども届かぬ彼方

軒端のしのぶ草も 戻れぬ昔をしのび
そよぐ風に揺れている 吐息のように
変化は抗わず受け入れるけど
少しだけ立ち止まらせてください


チューブから絵の具を絞り出して
直に画用紙に塗りたくるように
みんな精一杯生きていた と
雑に一色で潰さないで

無気力な日も自堕落な日も
怠ける誰かに困った日も
確かにあったよ 何度となく
嬉しいことではなかったけど

未来を嘆くため 今を責めるための
材料には差し出せないよ

軒端のしのぶ草も 帰れぬ昔をしのび
光る露に濡れている 涙のように
理想ではなかった日々をそのまま
作り変えずとも愛しています

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

100.過ぎた昔を懐かしみ

ももしきや古き軒端のしのぶにもなほあまりある昔なりけり(順徳院/順徳天皇)

※「ノベルアップ+」及び個人サイト「篝火」でも公開中。

閲覧数:46

投稿日:2022/06/30 20:27:52

文字数:408文字

カテゴリ:歌詞

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