―曖昧被った仮面　もしかして　今まで見せてた　それも嘘？











「会いたいの。」

キミにハートを差し出す。

「いいよ。あ、でもお金はちゃんと用意してよ。」

「うん。わかってる。」

あれ？
ハートだけじゃなくて、ダイヤも奪われちゃってる？
















「本当に扱い易い。」

あの女はまだ気づいてないのかな？
俺が『お金だけしか愛せない』ってことを。















「はいこれ。今月の分。」

「ありがと。」

「あのね、私…、お金もう無いの。」

「そっか。じゃあ、別れよう。」

「っ！何で!?」

「だって、お金ないんでしょ？」

「だ、大丈夫！ちゃんと用意するから。」

キミと別れたくない。
もう、こうなったら維持だ。
















見てるこっちがイライラするぐらい騙されるなぁ。
何度も何度も騙されちゃって……。
本当に面白い。
…でも………、

















やっぱり、キミは私じゃなくてお金が目的だったんだね。
でも、本当は照れ隠しかもしれない。
お金を渡す時、最初の頃はニコニコして受け取ってた。
でも、この頃は一瞬泣きそうな顔になる。
……私の気のせいだよね。
変に期待しないほうがいいや。
















…でも………、あの女の笑顔を見ると、胸が痛くなる。
本当は気づいていたのかもしれない。
俺が金目的で付き合ってることを。
俺があの女……グミを好きだってことを。
ただ、騙されたフリをしていただけなんだ。
俺も、グミも…。
















最後の切り札差し出す前に暴いてみせるから。
本当のキミの気持ちを。