さてさて、今日はクリスマス。内地では雪が降り始めている地域もあるだろうが、沖縄は生憎（あいにく）の雨。これが雪の変わりなのだと思うと、なんだか腹が立つ。


イエス・キリストの誕生日やらなんやら言ってるけど・・・恋人たちはそれを祝福しないのか。プレゼント交換だけしてあとはいちゃいちゃ、ラブラブ、べたべた。


全く、のんきなお気楽暇人軍団だ。


そんなホワイトな予定が無い私は昨夜、「次回のテストではペンタブ購入のため頑張るぞ！」と気合をいれながら年賀状をのんびりと書いていた。←（笑いどころｗ矛盾ｗ）


すると、プレゼントを買いに行ってた母と姉が帰ってきた。今日２５日は親戚で母親の実家に集まって、クリスマスパーティーをするのだ。その時にプレゼント交換もするという訳だ。


その時私は、使い終わった食器を洗い始めたところだった。そして、母と姉の交わす会話が聞きたかったわけではないが、聞こえてしまった。



「ねぇ、こなにアレ。渡しても良いの？」



「こな」というのは、私のあだ名。本名は年賀状を渡す人にだけ公開している。



「これから頑張りなさいって言って」



そう言うと母は風呂に入ってしまった。



私は正直、何の事かと思った。何も知らなかった。だが、この世に生まれ堕ちてからこれまで１３年間ずっとあの人の娘なのだ。母親のとる行動なんてすぐに察しがついた。


私が黙々と食器を洗っていると、リビングのテーブルの椅子の上（私が座っていた位置だ）にB4 サイズ程の少し大き目の袋が姉の手によって置かれた。中には何やら入っている雰囲気。



私は出来るだけ急いで、この気持ちが家族（特に母親）にばれない様に食器を片づけてしまった。

そしてソレが置いてある椅子に座った。

袋に手をかける。

袋には「ベスト」と書かれていた。これはあの電気屋のことだろう。





そして中を覗き見る。




中には長方形の箱が入っていた。デザインは・・・・・・・・・




箱の一番小さな面をみると、「wacom」とあった。まさか・・・・・・・・





一番大きな面を見る。







・・・・・・・「BAMBOO FUN」。









先程も「察しがつく」と述べたが、まさか本当にあるとは思わなかった。そして、ちょうど風呂から上がった母にまるで思っても無かったかの様に尋ねた。




「何で？コレ」




母は少しニヤリと笑い、そして口を開いた。





「こながこれからどれだけ頑張れるかを試すためさ」




一瞬、何が言いたいのか理解できなかった。


当初の予定では、次回のテストで３０位以内だったら『ソレ』を買ってもらう予定だったのだ。マラソンの時のフライングの様で、少々腹も立った。


だけど、私が母親でもこうしてたと思う。そんな時、「ああ、やっぱり親子なんだな」と嫌でも感じる。




「もう、後戻りは出来ないってこと・・・解った？」


「・・・・」


「あぁ、返品も出来るらしいから。そのつもりでよろしく」





またまた母が悪戯の様に言ってくる。どうせ自分から返品できるか尋ねたくせに。そんなこともすぐに分かってしまう。






いい加減腹が立ったので私もニヤリとし、皮肉いっぱいに言ってやった。













「年末大掃除も頑張るよ」