絶望と薔薇


朽ちゆく摩天楼が
濁った雨に濡れた
終末の鐘が響く

嘲る過去の栄光
瞳に映る骸
いつまでも止まぬ雨音

私の手を握った
あなたの温もりさえ
雨の中に溶けて流れた

闇を照らす雷鳴
白く浮かぶ現実
閉ざされた明日が腐り落ちる

暗く深い絶望の園 咲き誇った
私の心を引き裂いた薔薇が
ひらりはらり 散り滲んでは
あなたの頬を飾る
焼き尽くすかのように赤い花びら


希望は錆びた偶像
楽園騙る廃墟
もう逃げる術もなくて

祈りは露と消えた
誰もが嘆き叫ぶ
神の名を汚す罪人

光射す午後の庭
アーチの下で笑う
あなたのこと 想い描いた

寂れた荒地の庭
崩れ去った幻想
儚く消えたあなたの光

甘く誘う夢に抱かれ 瞳閉じる
私の心をナイフで抉って
伝い落ちた雫の色は
あなたに捧げられた
赤い薔薇と同じ色をしていた

暗く深い絶望の園 夢に堕ちて
光すら失くした朝を迎える
誰もいない断罪の丘
私の横で眠る
あなたの白い頬 優しく撫でた


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くちゆく まてんろうが
にごったあめにぬれた
しゅうまつのかねがひびく

あざける かこのえいこう
ひとみに うつるむくろ
いつまでもやまぬあまおと

わたしのてをにぎった
あなたのぬくもりさえ
あめのなかにとけてながれた

やみをてらすらいめい
しろくうかぶげんじつ
とざされたあしたがくさりおちる

くらくふかい ぜつぼうのその さきほこった
わたしのこころを ひきさいたばらが
ひらりはらり ちりにじんでは
あなたのほおをかざる
やきつくすかのように あかいはなびら


きぼうは さびたぐうぞう
らくえん かたるはいきょ
もうにげるすべもなくて

いのりは つゆときえた
だれもが なげきさけぶ
かみのなをけがすつみびと

ひかりさすごごのにわ
あーちのしたでわらう
あなたのこと おもいえがいた

さびれたあれちのにわ
くずれさったげんそう
はかなくきえたあなたのひかり

あまくさそう ゆめにいだかれ ひとみとじる
わたしのこころを ないふでえぐって
つたいおちた しずくのいろは
あなたにささげられた
あかいばらとおなじ いろをしていた

くらくふかい ぜつぼうのその ゆめにおちて
ひかりすらなくした あさをむかえる
だれもいない だんざいのおか
わたしのよこでねむる
あなたのしろいほお やさしくなでた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

■絶望と薔薇

ILUさんの【鏡音レン】  BARREN (仮) 【歌詞募集】への応募作です。

http://piapro.jp/t/H84i

@歌詞について
なんか「うわーっ」と暗めな歌詞を書きたくなって、持てる力を振り絞りましたw
退廃した都市に生きる人々のイメージです。

言葉の被りが気になったので訂正しました(8/10)
神の名を騙る罪人→神の名を汚す罪人

読みと違っていたので訂正しました(8/24)
瞼閉じる→瞳閉じる

閲覧数:205

投稿日:2013/08/24 00:14:53

文字数:1,021文字

カテゴリ:歌詞

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