しかしながら、あの文章にはナニかを訴えているような気がした。もしかすると旅の手引きを書いたヒトが、遠回りに自分たちを何処かに導いてくれているのか?。謎が残るままだが、記されているとおり、イバーノの町の職業安定所へ向かうことにする。
場所は噴水がある中央広場より、近くの大きな建物の内部に職業安定所があった。3人が安定所のなかへ入ると……
「こんにちは、ここは幻想世界の職業安定所です。クエストをお探しのかたは1番の窓口へ。職業を変更したいかたは2番の窓口へ。登録がまだのかたは3番でプロフィールを登録してください」
という具合に受付のお姉さんから簡単な説明があった。と言うのもイバーノの町の職業安定所内は、なかでヒトがごった返しており、各番号の記された看板の前ではこれからクエストを受けようとするヒトたちが並んでいる状況。
ダイヤルを回すタイプの黒電話が『ジリジリッ! ジリジリッ!』と所狭しに鳴っており、それに応答する安定所の職員が卓上でクエスト依頼主とクエスト受注者を繋ぐ作業に追われている。
「もしもし、こちらイバーノの職業安定所です。面接希望のゴンザレスさんが、オーク退治のクエストについて話を聞きたいと言っております。あっはいっ、そうです。はいはい、いちおうゴンザレスさんは木こりの経験者だそうなので攻撃力には自信があるそうですよ」
また別の卓上ではこうである。
「あのですねキャサリンさん。あなたがダンサーの熟練度が高くても、クライアントの希望は剣士でして剣士未経験者の貴女ではスライム討伐クエストは厳しいんじゃないかと言ってます。なのでダンサーから剣士になって、経験を積まれてからこのクエストを受けてください」
どこもかしこも、ワイワイがやがやと安定所の混雑している状況に3人は口を開いて唖然としてしまった。環境に押され、ただ唖然としているだけでは次に進まないためレンが口火を切っていく。
「ミクちゃん、リン。僕たちは先に3番へいってプロフィール登録をしないといけないよ」
それもそうだね……と3人揃って3番の窓口に向かい、自分たちのプロフィールを登録しはじめた。なお、3番の窓口はヒトが少なくスムーズにことが進むようだ。
G clef Link イバーノの町でクエスト4
職業安定所はどこも混雑
次話
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↓「前のバージョン」でページ送りです...【小説書いてみた】 神曲
時給310円
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