※この作品はマチゲリータp様の楽曲『月面の街~け゛つめんのまち~』(http://www.nicovideo.jp/watch/sm11704410)をもとにした掌編小説です。

『月面の街~け゛つめんのまち~』
作詞:マチゲリータP 
作曲:マチゲリータP 
編曲:マチゲリータP 
唄:Lily



『翻案・月面の街~け゛つめんのまち』日枝学

 きみは いま どこに いますか。
 僕はあの日以来ずっと悲しみ続けています。心が引き裂かれるようです。
 ほ゛くは き゛んいろの ふねに のって ここまて゛ きました。
 誰にも会わず、誰とも繋がらない宇宙船の中はとても孤独でした。
 き゛んいろの ふねは うちゅうを たた゛よい ほ゛くを はこひ゛ました。
 孤独に狂わされかけながらも、僕は色々な所へ行きました。君は今どこにいるのでしょう。
 こ゛ねんかん て゛す。 ほ゛くか゛ ここまて゛ たと゛りつくのに かかった し゛かんは。
 五年という時間を、一人宇宙船の中で孤独に過ごすのは大変苦しかったです。

 いま ほ゛くは このほしに おりたちます。
 宇宙船を着陸専用モードに切り替えます。静かな駆動音と共に宇宙船の各部分が着陸に適した形となります。辺り一帯に強い風を巻き起こして、宇宙船はその星へ降り立ちます。



 このほしの ひとたちは と゛こか かなしいて゛す。
 何が彼らを悲しいものにしているのでしょうか。
 わたしのもとに きた おとこか゛ 「なせ゛ここに やってきたのた゛」と わたしに たす゛ねる。
 ここに来た理由、なんだったのだろうか。引き裂かれつつある自我の中、必死に思い出す。そうだ――
 わたしは こたえました。あやまるためた゛よ、と。
 そう君を見つけて謝るのだ。

 このほしは かなしいいろの ひかりに おおわれています。
 暗いわけではない、明るいわけでもない、淡く、けれどもべっとりと濃度の高い灰色の光がこの星を覆っている。
 まちにいる こと゛もたちか゛ ないているのを みかけました。
 子供たちは星のお面をかぶっている。泣いていることが分かったのは、そのお面の下から水滴が頬を伝って顎に落ちていくのが見えたからです。
 ほ゛くは たす゛ねました。
 何故この子たちは泣いているのだろう。それが気になったのです。
「と゛うしたの て゛すか?」
 好奇心と共に僕はそう尋ねた。
 こと゛もたちは きょとんと して、 それからいいました。
「かなしさしか ないのて゛す」
 だから何も無くとも、涙が溢れてくる、そういうことだろうか。あくまで想像に過ぎない想像をここまで書き留めておく。
 よくいみか゛ わかりませんて゛した。 さらに ききこむと りゆうは おもいあたらない とのこと、た゛ そうて゛す。こと゛もか゛ もっている せんさいな こころは この かなしみのせかいには むかないのて゛しょう。
 勿論、僕もここには向かなさそうだ。

 かれらは かなしい ほしの こと゛もです。た゛から ここは きっと つきなのです。
 本当はここは月ではないだろう。月によく似た、月とは座標の異なる点にある星だ。
 つきの ひかりか゛たた゛よい ひかる。
 あまりに存在感のある光が、僕の脳裏に焼きつく。
 かなしみの まちか゛ てらされる。
 混乱する僕の脳内が、少しだけ照らされる。

 きみは いま と゛こに いるの でしょう。
 僕がここにいることを君は知っているのだろうか。
 ここにも いないの て゛しょうか。
 僕は君と再び出会うことなく一生を終えるのでしょうか。
 きみは かなしみの まちに いると おもっていたのに。
 ここにいるのは、悲しみに魅入られた子供たちだけだ。



 てらされた まちの ちゅうしんにある、とうに のほ゛ることに しました。このほしで、ゆいいつ さか゛していない は゛しょです。
 正直なところ、宇宙の旅に飽き飽きしていたのです。だから僕にとってこれは気分転換だったのかもしれません。
 らせんかいた゛んを のほ゛ります。こつん こつんと あしおとか゛ とうに ひひ゛きます゛。
 螺旋状の構造が自らの精神状態を想起させます。五年間の完全な孤独によって、歪みねじれ得た僕の精神構造が構築されました。

 つきの ひかりか゛ かなしい ほ゛くを かなしく てらす。
 僕は悲しい気持ちなのです。君とはいつ再開出来るのでしょう。君はどこにいるのでしょう。
 かなしい ほ゛くは かなしい まちの かなしい とうの さいし゛ょうかいの とひ゛らを ひらく。そこて゛ た゛れかか゛ まっている。
 誰だろうか、期待と高揚感で緊張した手が開いた扉から手を話すことを妨げる。
 まっていたのは、きみて゛した――。
 君はこちらを見て、少し怒り気味に、けれど嬉しそうに僕の方を見る。
 かなしさか゛ あわのように さみしさと ともに はし゛けて きえた。
 この二重の精神構造も、じきに治るだろう。消えた悲しさと寂しさの代わりに残ったのは、将来とこれからの希望だった。
 ほ゛くは きみに いう。
「こ゛めんね」



※あとか゛き
 ねむけか゛ け゛んかいて゛す。
 ひらか゛なは゛かりは よみつ゛らいて゛す。
 しかし、このままて゛は ます゛いと おもったのて゛、ひらか゛なの ふ゛んの あいた゛に かんし゛を つかう ふ゛んを いれたのて゛すか゛ もっと わかりつ゛らくなりましたね。ほ゛くの せいしんこうそ゛うか゛(ねむけ ひと゛い てきな いみて゛)け゛んかいて゛す。
 ストーリーせいか゛ ないのも もんた゛いて゛す。
 よみての かんし゛ょうを ゆさふ゛ることか゛ て゛きていません。
 と゛うみても し゛っけんさくて゛す。こういうのを た゛ふ゛んと いうのて゛す。
 ああやっは゜り ひらか゛なた゛けに しておけは゛ よかったかもしれない。
 しかしまあ、たまには こういう し゛っけんてきな ことも おもしろいもの て゛すね。
 もしつき゛、にたような けいしきて゛ なにかを かくのて゛あれば、たた゛のし゛っけんを こえた おもしろみを あたえたいて゛す。

 すいみんふ゛そくと こと゛くは せいしんを こわします。きをつけましょう。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

【二次創作】翻案・月面の街~け゛つめんのまち【掌編小説】

曲の曲調と歌詞から受けた印象だけで突っ走った結果がこれです。
わ け が わ か ら な い よ
ストーリーの展開も山場も何もかもあったものじゃないけれど、素直に頭に浮かんだものを形にしていったらこうなった。
たまにはこういう、ストーリーないだろこれおいおいおいみたいな息抜き作品作るのも悪くないな。そんなことを、書いていて思いました。

とりあえず、

お や す み な さ い

閲覧数:203

投稿日:2011/07/02 04:03:39

文字数:2,634文字

カテゴリ:小説

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  • enarin

    enarin

    ご意見・ご感想

    今晩は! 早速拝読させていただきました。今回は”ひらがな”と”「主人公」と「君」の精神世界”だと感じました。

    ひらがなが多めの文章は、説明のために使われる文章ではなく、そのセリフを言っている人物や場所の気持ちを表していると思っており、複雑にからんだ心の中を、とても良く表現していると思いました。

    それと”ひらがなが多用されている小説”としては、「アルジャーノンに花束を」ってSF小説を友人に勧められて読んだときに、ある意味”鍛えられました”。読むのが大変でしたが。

    貴方も体調不良の様子なので、じっくり睡眠をとって下さいね。これから夏本番ですから。ご自愛下さいませ。

    ではでは~♪

    2011/07/02 17:51:03

    • 日枝学

      日枝学

      >菜流さん
      おおおそう言っていただけると嬉しいです!
      よくぞあの読みにくい文章を読んでくれました(笑
      コメント助かりますよー! ありがとうございます。
      ちなみに、あの後長時間寝ることが出来ました! ……が、今日もまたこんな時間に起きている自分は一体何をやっているのでしょうね(※おい
      というわけで、一日お疲れさまでした!

      >enarinさん
      いやあいつも読んでいただいて&コメントありがとうごます!
      読んでどのように感じたのかを書いていただけるのは本当に勉強になります。心情描写、頑張りますよーっ!
      『アルジャーノンに花束を』を先ほどぐぐってきました。これは確かに読むのが大変そうですね(笑 しかし面白そう。よし、ブックオフで見かけたら買おうかな。
      お気遣いありがとうございます。enarinさんも夏バテ等お気をつけください。
      それでは!

      2011/07/03 05:12:50

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