機械仕掛けでできた傀儡　主に寄り添い頭垂れる
日々奏でられるピアノにのせ　主と一緒に歌を歌う
見渡す限り白い部屋で　他に住む者は誰も居ない
伸ばされた手には管が一つ　命繋ぎ止める大事なもの
（強く強く焼き付けてる　貴方の声）
主は静かにその時を待つ

機械仕掛けでできた傀儡　主の手首に頬を寄せる
大きな螺子は巻くのも大変　いつも寝る前に右に３回
無機質な部屋を満たすのは　鼻につく消毒の匂い
触れている手から力は失せ　管を増やしても零れ落ちてく
（迫る迫る離れたくない　貴方の傍）
主は静かにその時を待つ


見渡す限り白い部屋は　傀儡と主だけのもの
二人にとっては閉鎖された　狭いこの部屋が世界の全て
（脆く脆く霞んでゆく　貴方の影）
金色の螺子は　もう巻かれず…

微笑む傀儡　眠りにつく

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よみがな参照に…
きかいじかけのにんぎょう

きかいじかけでできたにんぎょう　あるじによりそうこうべたれる
ひびかなでられるぴあのにのせ　あるじといっしょにうたをうたう
みわたすかぎりしろいへやで　ほかにすむものはだれもいない
のばされたてにはくだがひとつ　いのちつなぎとめるだいじなもの
（つよくつよくやきつけてる　あなたのこえ）
あるじはしずかにそのときをまつ

きかいじかけでできたにんぎょう　あるじのてくびにほほをよせる
おおきなねじはまくのもたいへん　いつもねるまえにみぎにさんかい
むきしつなへやをみたすのは　はなにつくしょうどくのにおい
ふれているてからちからはうせ　くだをふやしてもこぼれおちてく
（せまるせまるはなれたくない　あなたのそば）
あるじはしずかにそのときをまつ


みわたすかぎりしろいへやは　にんぎょうとあるじだけのもの
ふたりにとってはへいさされた　せまいこのへやがせかいのすべて
（もろくもろくかすんでゆく　あなたのかげ）
きんいろのねじは　もうまかれず…

ほほえむにんぎょう　ねむりにつく