「水彩世界と硝子の心臓」
硝子の色の心臓から零れる愛はきっと純情で
私の呼吸を糺すのさ
乾いた喉が潤まで静けさが今そっと接吻た
私の鼓動を乱すのだ
宙に浮く脆い憂いが私を呪うのだろう
冷たくなって終った体温を未だ憶えている
宝石の様な心で溢れ出す藍を掬って
偽りの無い呼吸で私を愛してくれ
白昼夢だって解ったの 此の街も水彩だった
「それでも愛していた。唯...、」
綺麗な人の心象はさ他愛無い憧憬を待ち惚け
誰かが鼓膜を揺らすので
安寧が夜を穿つ迄 深い宵の狭間で踊るのさ
誰もが心を絆すのか
日々は手紙を書く程虚しくなり
孤独に依って縋った胎動を未だ憶えている?
神様に逢いにいくんだよ 不確かな藍を厭って
偽りの無い呼吸の私を殺していた
夢遊病だって気附いたの 此の街も幻想でした
「貴方を愛していた。嗚呼...、」
宝石の様な泪が溢れ出す藍が愛おしい
幾許も無い生命の余を数えている
白昼夢だって解っても 夢遊病だって気附いても
「今でも愛してる。じゃあね...、」
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