「ナチ!ナチ兄!ねぇお腹空いた!」
「ボクも~…。」
「俺はお前等のおかんか!」

兄弟に憧れる人達に言いたい。理想です、幻想です、優しい兄弟なんてこの世には存在しません。別世界のお話です。どっかに心の優しい可愛い妹とか、ダンボールに詰められて落ちていないか時々本気で探したくなります。

「あのぉ…。」

この際可愛く無くても思いやりがあって優しい妹!その位は居ても良いんじゃ無いだろうか?!

「あ~~のぉ~~~。」

フッ…そんな物があれば俺の世界は多分パラダイスに…!

「あの―――!!」
「何だよ?!うるっせぇなぁ!!」
「さっきから呼んでました!」
「何か用ですか?借金と宗教なら興味無いですよ。」
「折角招待状持って来たのに…もう帰る!」
「あ、ちょちょちょちょ…!何?何?何?見せて、見せて。」
「【Dolls Game】当選通知です!飾音ナチさんですよね?」
「はいはい、そうですよ…って…何?これ。」
「忘れたんですか?!自分で葉書送ったんでしょう?!」
「知らん。」
「…他の人が送っちゃったんですか?じゃあこれって不履行に…。」

葉書と聞いてよく思い出してみるが俺自身はさっぱり覚えが無かった。

「【Dolls Game】って何?」
「当社が企画したゲームです!優勝賞金1億円の一大プロジェクトでもう数年前から!」
「1億円?!」

思わず聞き返した。1億円?!1億円があれば…!

「WETA Wave Disrupter Gun とか買えるかな?!」
「何ですかそれ…。」
「知らない?スッゲーカッコイイモデルガンで…。」
「知りません。…と言うか小さい人ですね…1億円で先ずそんな物買おうなんて。」
「えええええ?!」

小さいとか言われたし…!カッコいいんだぞ?高いんだぞ?

「どうするんですか~?」
「…参加する!」
「判りました。では改めまして、私案内人の戯音マイと申します。コードネームは
 『バタフライ』よろしくお願いします。」

畜生絶対絶対…WETA買ってやる…!!

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

DollsGame-2.連翹-

人ってそんなもんですよね。

閲覧数:223

投稿日:2010/07/23 09:41:50

文字数:860文字

カテゴリ:小説

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