「レン、だらだらしすぎだよ!!大体、扇風機だって使いすぎ。ただでさえお金ないのに、いろいろ無駄遣いしないで!」
ソファに座って扇風機の風を顔に浴びる俺に、リンは人差し指を立てて注意してくる。窓を開けても風がない。もういやになる。なんでリンはこんなに元気なんだ……まぁ確かに彼女が少しは暑さに耐えられる理由がわからなくもない気がした。なんせ、上下下着のみで家で過ごしているからだ。いくら生まれが同じだとしても、年頃の男と女だ。俺だって少しくらいはリンのことを女として考えたりしている。ただ、彼女の行動はそれを考えさせない。
「いいだろ。扇風機一日中使っているのがいやなら、ほんの一時間クーラー使うことにしようぜ。うん、それがいい。クーラー買ってくれ、リン」
「はぁ!?駄目に決まってんじゃん!クーラーなんて人工的な風、体悪くするよ!健全な心身こそ、究極の幸せを手に入れる一番の近道なのさ」
リンは一人でうんうんとうなずいている。だって、こうも暑くちゃ勉強もなんもする気にならないだろう。今年の暑さはクーラーなしじゃ絶対乗り切れないって。彼女はふぅとため息をつくと、俺に踵を返した。
「……まぁ、お金に余裕が出てきたら買ってあげないでもないよ…」
お…………?
リンは何事もなかったようにキッチンに向かい、昼食の冷やし中華を準備していた。

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ひと夏の猛暑の物語2

閲覧数:162

投稿日:2010/08/16 12:12:16

文字数:568文字

カテゴリ:小説

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  • かたつむり

    かたつむり

    ご意見・ご感想

    おおっ?
    まさかクーラー買ってくれるのか?リン。

    リンが上下下着だけwwww(^q^)←
    だったらレンも下着だけになればいいじゃn((殴

    2010/08/16 19:53:26

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