退廃の都 反逆の調


黎明の聖女と非実在図書館



紐解くは禁断書


百億年の数秘術



混沌の収斂が虚無であるならば


終焉を喚ぶ黄昏の名の下に いざ





星に願いを 月に祈りを





我は鍵言を継ぐ者


汝、瀝血の契りを忘れたか



否、大いなる盟約の拠は


戦場女神の聖痕と角櫛を象った聖章に在り




震える子鹿の沙ぎ


迷える子羊の禊ぎ


何れも何れも星宿の導き


肉の器に記されるは生け贄の系譜




紅蓮に燃ゆる頂の長は白妙の大樹


紺碧に戦慄く泉の主は黒曜の魔石



土より出でし剣 雨より湧きし杖


双璧成す古の森羅万象に則りて命ず




栄光に準えた瞬刻の霹靂よ


我が音に伴い蒼天の紋を刻め



万軍を司る空隙の支配者よ


両牙へ賜る碧潭の威光を示せ




一対の老獅子が数奇なる相克を果たす時


鷹隼の二重螺旋は被造虚空を穿つ




偽獄の迷宮 時の羅針盤


律法の回廊 上天の光



岩窟の大蜘蛛は時を数え


山巓の蛇蝎が永訣を招く




仕組まれた韻律 測られた歯車


対峙する塔 天秤は揺れない



善悪の番


王路往く咎人の磔刑




何人も塵へと還る定めなるかな




命暦七千夜の今宵


願わくは染まる大地に赦しと再生の息吹を


我らが星の行く末に彼の方の慈しみ在らんことを


厭世の切り株より清き蘖を芽吹かせ給え





卑樂  賢樂     糾樂  歓樂


冥樂  天樂     戯樂  法樂





   ── croissant period ──





        祝福あれ





  『 退 廃 都 市 と 滅 び の 詩  』

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

退廃都市と滅びの詩

《ピアプロの常連 ─ガドナルド•ピアプロ─》こと 倒錯人類 の[歴戦の右腕 ─ヴァルナティカ•ル•オ•アギス─]が「詠唱せよ ─レゲナ─」と哭いた故に────。





  ……… 追記 ………
アドレスが『jkNG』ですが全くNGじゃないです。

閲覧数:251

投稿日:2016/07/31 20:51:47

文字数:748文字

カテゴリ:小説

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